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NHK、もしワンセグ受信料が徴収できたらどれくらい儲かるか?

THE PAGE 9/27(火) 12:00配信

 ワンセグ付きの携帯電話の所有者はNHKと受信契約を結ぶ必要がないとの判決が出たことを受けて、あらためてNHKの受信料に対する関心が高まっています。NHKがワンセグ付き携帯からの受信料徴収にこだわっている理由の一つは、新施設建設にともなう財政事情の変化でしょう。

ワンセグでNHK受信料契約の徴収、なぜNHKはそんなに焦るのか?

事業収入のほとんどが受信料

 NHKは現在、事業収入のほとんどを受信料で賄っています。2016年3月期におけるNHKの事業収入は6868億円に達しますが、このうち受信料による収入は全体の96.5%を占めます。NHKは国営放送ではなく公共放送という独特の位置付けで運営が行われているのですが、これを支えるのが受信料制度ということになります。NHKは、税金とは異なる受信料を財政基盤とすることで、報道の自立性が保障されると主張しており、国営化は望んでいません。確かにNHKが主張するように、あえて国営放送にしないことで報道の自由を確立できるという面はありますが、公共放送であるがゆえに、外部からチェックが入りにくいという点も否定できません。

 ちなみに、受信料の契約対象となる世帯数は全国に4652万世帯ありますが、実際に契約できているのは3671万世帯しかなく、全体の約8割しか受信料を徴収できていません。日本の人口はこれから減少していきますから、このままでは受信料収入は減少することになります。NHKが受信料の義務化を推進したり、ワンセグからも徴収しようとしているのは、現在の財政状態を何としても維持したいからです。

ワンセグ徴収で、年間1370億円は収入増か

 ワンセグ機能付きの携帯電をほぼ全世帯が所有していると仮定し(注)、ワンセグ付き携帯の所有を理由に受信料契約を締結するということになれば、ほぼすべての契約対象世帯と契約を結ぶことができます。NHKは理屈上最大で約2割(金額にして年間1370億円)、受信料収入を増やせる可能性があるわけです。

 NHKは渋谷にある放送センターの立て替え計画を進めており、2020年の東京五輪の終了後、16年かけて新しい施設を建設する予定です。建設費は1700億円と見積もっていますが、新しい放送機器などを含めると3000億円を超えるともいわれます。

 建設費用にはこれまでNHKが積み立ててきた積立金1600億円を充当しますが、これによって積立金はほぼなくなってしまいます(現実的には段階的に支出されます)。2016年3月期には事業収益の中から、積立金に対して280億円を充当しましたが、新施設で機材を整備するためには、追加で積立金5年分の資金が必要となります。さらに次世代の施設建設も考えているとするとその積み立てはそこからスタートすることになりますから、NHKとしては何としても受信料を維持、拡大したいわけです。NHKにこれだけの支出が必要なのかについては、これまであまり議論されてきませんでした。わたしたちはNHKの収支についてもっと関心を持つ必要があるでしょう。

注:日本はiphoneのシェアが高いが、受信料の徴収は世帯単位である。複数の家族がいる場合には、誰かがワンセグ付き携帯を所有している確率はかなり高い。単身世帯は約7割が60歳以上の高齢者であるため、iphoneのシェアは高くないと考えられる

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:9/27(火) 12:29

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北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。