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セールスフォース・ドットコム、SalesforceにAI機能を組み込む「Salesforce Einstein」を発表

ITmedia マーケティング 9/26(月) 19:57配信

 セールスフォース・ドットコムは、Salesforceのクラウドサービスに人工知能(AI)を組み込む「Salesforce Einstein(セールスフォース アインシュタイン)」を発表した。営業、カスタマーサービス、マーケティング、コマースなどの現場で、予測分析にもとづき的確にパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを顧客に提供できるほか、顧客との対話をスマートに処理するAIベースのアプリを、クリックまたはコーディングで開発することもできる。

 Salesforceプラットフォームの各種項目、オブジェクト、ワークフロー、コンポーネントに最先端のAI機能を組み込む。予測モデルのトレーニングには、顧客データのほか、Chatter、メール、カレンダー、eコマースの活動データ、ツイートや画像などのソーシャルデータストリーム、さらにはIoTのシグナルなど、Salesforceのあらゆるデータを利用。毎日数百万人ものユーザーが情報を入力する強力な規模を活用して、営業、カスタマーサービス、マーケティング、コマースなどに最適なモデルを提供するという。

 機械学習、ディープラーニング、予測分析、自然言語処理、スマートなデータディスカバリーを基盤とし、一人一人の顧客に合わせて自動でモデルをカスタマイズできる。これらのモデルは、対話が行われ、データが追加されるたびに学習とセルフチューニングを実行し、正確性を高める。関連するインサイトを自動探索、将来の行動を予測し、次に実施するべきアクションを事前に提案、各種のタスクを自動処理することもできる。このAI機能を活用することで、予測分析により的確にパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを提供できるようになるという。

 現在使っているツールでAIベースのアプリも開発できるようになる。例えば、システム管理者は、あらゆるオブジェクト、ページレイアウト、ワークフローに、Salesforce Einsteinベースの項目が組み込まれたアプリを数クリックで構築できる。データサイエンティストや開発者は、同サービスに搭載された機能を使ってディープラーニングモデルをトレーニングし、画像識別やその分類をすることができるほか、テキスト内に込められた感情も識別、分類することができる。カスタムの予測モデルを構築し、そのモデルをアプリに組み込むことも可能。

 また、同社は新組織としてSalesforce Researchグループを設立した。研究者とデータサイエンティストで構成されるチームで、セールスフォース・ドットコムのチーフサイエンティストでデータサイエンス研究者のリチャード・ソシェがリーダーを務める。ディープラーニングや自然言語処理、コンピュータビジョンといった分野における最先端、かつ画期的なAI研究を行い、その成果をセールスフォース・ドットコムの製品やエンジニアリングチームへ実装することに注力する。

 Salesforce Einsteinの各サービスにおける具体的な機能は以下の通り。

・Sales Cloud Einstein有望なリードに注力したい営業担当者を支援する「Predictive Lead Scoring」や商談の上向きと下向きのトレンドをアラートで通知する「Opportunity Insights」、メールやカレンダーの活動を適切なSalesforceレコードとしてシームレスに記録し、それらを分析して予測結果を提示する「Automated Activity Capture」といった機能を提供。
・Service Cloud Einsteinケースの主要項目を自動かつ事前に入力し、適切なサービス担当者に先回りしてケースを転送することで問題解決時間の短縮につなげる「Recommended Case Classification」、もっとも有力な問題解決方法をサービス担当者にプッシュする「Recommended Responses」、問題解決時間を予測する「Predictive Close Times」といった機能を提供。
・Marketing Cloud Einstein全ての顧客とのエンゲージメントの見込みをメールを使ってスコアリングする「Predictive Scoring」、行動予測にもとづいて対象ユーザーを独自にセグメント化する「Predictive Audiences」、過去の顧客行動にもとづいてメッセージ送信の最適なタイミングを予測する「Automated Send-time Optimization」といった機能を提供。
・Commerce Cloud Einsteinおすすめ商品を購入者ごとにパーソナライズして提案する「Product Recommendations」、エンゲージメントの見込みにもとづいて検索結果を独自に並べ替えることのできる「Predictive Sort」、商品購入の相関関係を明らかにすることで、小売業における販促活動や店舗計画の効率化を支援する「Commerce Insights」といった機能を提供。
・Community Cloud Einsteinコミュニティー内の参考にできる投稿記事や、そのトピックのエキスパート、トピックページを提示する「Recommended Experts」「Articles and Topics」、顧客の投稿に迅速に対応できていない場合に、Service Cloudにケースを自動作成する「Automated Service Escalation」、各フィードで最もタイムリーかつ人気のあるコンテンツをハイライト表示する「Newsfeed Insights」といった機能を提供。
・Analytics Cloud Einsteinあらゆるビジネスプロセスに今後役立つパターンを明らかにする「Predictive Wave Apps」、わずか数分で数百万のデータの組み合わせからインサイトを抽出し、ユーザーに分かりやすく提示する「Smart Data Discovery」、ユーザーが次に知るべきインサイトを自動検出し、優先度を設定する「Automated Analytics & Storytelling」といった機能を提供。
・IoT Cloud EinsteinIoTデバイスのデータをスコアリングする「Predictive Device Scoring」、サービスプロセスとマーケティングジャーニーを向上するアクションを提案する「Recommend Best Next Actions」、IoTデータの管理ルールを自動的に更新する「Automated IoT Rules Optimization」といった機能を提供。

 新機能の多くは、利用にあたり追加料金が必要。一部の機能については、既存のライセンスやエディションの一部として提供する。

最終更新:9/26(月) 19:57

ITmedia マーケティング