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趣味に関心なしは認知症の可能性 怒りっぽくなった人も注意

福井新聞ONLINE 9/26(月) 18:16配信

 要介護認定を受けていない65歳以上の福井県民のうち、それまでの趣味への関心をなくした人や性格が怒りっぽくなった人が認知症である可能性は、そうでない人に比べて1・6倍以上高いことが、県内の医師らでつくる「県認知症検診調査部会」の調べで分かり、カナダで開かれた「アルツハイマー病国際会議」で発表された。同部会では認知症の早期診断や早期治療に役立てていく。

 高齢者が要介護状態になる原因は、脳血管障害に次いで認知症が多い。国内では85歳の3~4人に1人、95歳の2人に1人が認知症といわれており、県では対策の一環として2011年度に専門医を中心とした同部会を立ち上げた。

 同部会では、市町による特定検診の案内に、趣味への関心や性格の変化など11項目を問う独自のアンケートを同封し、回答のあった延べ約7万人の中から、認知症の受診が望ましいとされ、実際に医療機関を訪れた約2500人の認知機能を検査した。

 認知機能検査は「ミニ・メンタル・ステイト・エグザミネーション(MMSE)」という世界的によく使われている30点満点のテストで行い、図形の模写や書字、3段階命令などへの対応力をチェック。24点以下を「認知症の疑いあり」と判断し、先に行った同部会のアンケート結果と照合して分析した。

 趣味に関心をなくしたり、怒りっぽくなったりするのは、認知症の症状として知られている。趣味に関心をなくした人は1・64倍、性格が変化して怒りっぽくなった人は1・63倍、それぞれそうでない人に比べて認知症である可能性が高かった。

 なお、23点以下の人に対象を絞ると、趣味に関心をなくした人は1・71倍、怒りっぽくなった人は1・88倍も、そうでない人に比べて認知症である可能性が高かった。

 現在、同部会では専門医が講師を務める認知症の「かかりつけ医研修会」を実施し、認知症を専門としない医師の知識や診察技術の向上にも力を入れている。メンバーの濱野忠則・福井大医学部准教授は「認知症は早期治療が何より重要。早めに手を打てば値段の高い薬を使わなくてよくなり、医療費削減にもつながる。調査データを予防の取り組みに生かしていきたい」と話している。

福井新聞社

最終更新:9/26(月) 18:16

福井新聞ONLINE