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NTN、スピンドルの長寿命化図る新型軸受開発 耐久性10倍・振動50%低減

日刊工業新聞電子版 9/26(月) 14:00配信

高速耐久性は6000時間

 NTNは精密微細加工などに使う小型スピンドル(主軸)の長寿命化と、低振動化を進める軸受を開発した。軸受は小型スピンドルの主要部品として3―4個使われる。新型軸受は、高速回転時の耐久性を同社従来製品比で10倍以上、加工精度に影響する振動は同50%低減した。主要部品の性能向上で、同様の効果が小型スピンドルでも得られる。2017年度内に量産を開始し、18年度に年1億2000万円の販売を目指す。

 開発した軸受は「アルテージシリーズ工作機械主軸用小径高速アンギュラ玉軸受」。サイズは内径10ミリ―50ミリメートル。価格は今後詰めるが、グリース流出を抑える一般的なシール付き軸受と同等を目指す。

 毎分5万―6万回で高速回転する小型スピンドルはモーター冷却と異物侵入防止のため、内部に圧縮空気を流す。この流れを妨げずに、軸受内グリースも保持する新設計シールで高速耐久性6000時間以上を実現した。

 内輪とシール間に幅1ミリメートル弱の隙間を設けて、内輪と玉保持器の間を空気が通り抜ける構造。グリース封入場所を変更し、外輪と玉の接触部近くにグリースポケットも設け、グリース保持性を高めている。

 従来のシール付軸受はスピンドル内の空気の流れを遮る。一方、シール無しの軸受は、圧縮空気でグリースが排出し、寿命が低下する課題があった。低振動化は加工条件見直しや、最適な研削砥石選定などで内外輪の面をより滑らかに仕上げる工夫を加えた。

 小型スピンドルはスマートフォンなどの小型製品や医療機器部品の精密微細加工に用いる新興国向け低価格・省スペース小型工作機械向けで需要が伸びている。

最終更新:9/26(月) 14:00

日刊工業新聞電子版