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「連続出場は支援のおかげ」石巻の愛好会が力漕 戸田でレガッタ

埼玉新聞 9/26(月) 10:30配信

 25日まで4日間にわたり埼玉県戸田市の戸田ボートコースで開催された第56回オックスフォード盾レガッタに、今年も宮城県の石巻エイト愛好会が力漕を見せた。「石巻ガンバレ」の声援を背に受け、仲間と一緒にきっちりと水をかいていた。

 透析を週に3回受ける最高齢の鮮魚商佐々木正彦さん(64)が船のへさきに乗るバウを務める。コックス(かじ取り)の介護施設の施設長栗原友宏さん(63)は「昨晩の8時に船を車に積み込んで石巻を出た。今朝の3時に着いて、仮眠して、明るくなってから船を組み立てた。予選スタート前に1回練習しただけ。練習不足だった」と悔しがった。

 2000メートルのうち1750メートル地点に来た時、栗原さんが「ラスト250。とにかく上げろー」と繰り返した。1分間に30回こぐストロークが36回に上がった。最後まで乱れないオールさばきに、岸辺で応援した一橋大OBの本田英夫さん(73)から「いいぞー、石巻」の声援が飛んだ。

 チームは県立石巻高校や石巻工業高校のボート部OBが中心。高校の種目にないが花形のエイトに憧れ、OBたちがチームをつくり、10年前からこのレガッタに参加している。2011年の東日本大震災では、佐々木さんの店が津波に流され、栗原さんのいた鉄工所も全壊した。

 仲間が被災し、いったんは出場を断念したが、戸田ボートコースの大学OB会「良い会」が「諦めるな」とエール。同会の支援で、震災後の11年も出場し、その後も毎年参加している。佐々木さんは「こうして連続出場できるのは良い会の支援のおかげ。心から感謝している」と話した。

 震災からの復興は「まだ道半ば。早い所と必要なのに遅れている部分と、明暗が分かれている」と佐々木さん。

 良い会は、戸田ボートで活動する大学を昭和41年ごろに卒業した各大学のOBたちのボート愛好会。会長で東大OBの大隅多一郎さん(73)は「東北の復興はまだまだ厳しいと思う。その思いを共有しながら、ボートを通じて石巻をこれからも応援し続けたい」と話した。

最終更新:9/27(火) 11:56

埼玉新聞

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