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<住宅市場>ストック型シフトで中古建物の価値見直し 「第三者機関」に注目

まんたんウェブ 9/28(水) 8:00配信

 人口減や景気の低迷などで新築住宅着工戸数が減少する一方、中古住宅の流通が増加し、中古物件の建物の価値が見直される中、欠陥住宅や耐震性などをチェックする「第三者機関」が注目されている。民間の確認検査機関「グッド・アイズ建築検査機構」を取材し、変化する住宅市場の課題と第三者機関の可能性を追った。

【動画】中古住宅の価値見直しで第三者機関に注目

 国土交通省によると、新築の住宅着工戸数は1996年度の163万戸から、年々減少を続け、2015年度は92万戸となっている。一方、総務省の調査では、住宅市場全体に占める既存住宅(中古)のシェアは右肩上がりで08年は13.5%となっている。従来、住宅市場は新築を中心とした「フロー型」だったが、中古建物を活用する「ストック型」にシフトしようとしている。その中で課題となるのが、これまであまり価値がないとされていた建物をいかに評価するかで、それを担うのが第三者的な検査機関となる。

 第三者機関は、99年の建築基準法改正で、従来自治体だけが行っていた建築確認が、国交相や都道府県知事が指定した民間の指定検査機関もできるようになって誕生したもので、「グッド・アイズ建築検査機構」は05年に設立され、国交相指定の検査機関として、建築確認のほか、構造計算適合性判定や住宅性能評価などの業務を行っている。新築物件の検査業務が中心だが、藤田孝行代表は「中古の空き家問題が全国で話題になるなど、いままでは古い建物を壊して新築するのが通常だったが、古い建物をリフォームしながら使っていくために資産としての価値を見いだそうという流れになっている」として、中古建物の調査にも力を入れている。

 さらに4月の熊本地震では犠牲者の大半が家屋倒壊のために亡くなっており、その大半が耐震基準が厳格化する81年以前に建てられたものだった。一方、東日本大震災では津波の被害は甚大だったが、宮城沖地震などを経て残った建物が多く、倒壊の被害は比較的少なかったという。藤田代表は耐震診断などを実施することで、「古い建物でも最低限安全に避難できるものにして、住民の生命や財産を保護できるようにしたい」という。

 藤田代表は「既存の建物を調査し、資産価値を評価できるものしていくため、私たちのような第三者性の高い検査機関のニーズが高まっている」と語る。不動産市場がストック型に転換していく中、第三者機関の重要性は高まっていきそうだ。

最終更新:9/28(水) 13:08

まんたんウェブ

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