ここから本文です

【詳細レポート】VAMPS、「次は今作ってる曲をがっちり集めて、新しいVAMPSを」

BARKS 9/27(火) 22:46配信

全国4都市全20公演に及んだVAMPSのライヴハウス・ツアー<VAMPS LIVE 2016>本編が9月17日、ZEPP TOKYOにてついに終幕を迎えた。先ごろ公開した速報レポートに続き、新たな写真を加えて詳細レポートをお届けしたい。

◆VAMPS 画像

2008年、HYDE(L'Arc~en~Ciel)とK.A.Z(OBLIVION DUST)によってロック・ユニット、VAMPSが結成されて以来、彼らのライヴ本数は国内外合わせて優に400本を超える。全国のZEPPを中心に連続公演を行なう“籠城型”ツアーを定番としているVAMPSにとってZEPP TOKYOは最多公演数を誇る、いわばホーム的会場だ。

今ツアーにおいても本会場での公演は全6本。しかも東京公演は、サポート・アクトにフィンランドのチェロ・ロックバンド、Apocalypticaと、アメリカのメタルコア・バンド、In This Momentを迎えた世界規模での活動を展開しているVAMPSならではの対バン形式で、開催前から大きな話題を呼んだ。9月17日はその最終日でもある。

チケットは当然のごとくソールド・アウト。ファイナル・ステージに詰めかけた2,700人の観客の前に最初に現われたのはApocalypticaだ。3人のチェリストとドラマーからなるApocalypticaは2015年にモトリー・クルーのニッキー・シックス率いるSIXX:A.M.のアメリカ・ツアーにサポート・アクトとして帯同した際、同じくサポート・アクトとして参加していたVAMPSと出会い、その後、同年11月に世界配信された「SIN IN JUSTICE」を共作するなど互いに親交を深めてきた。同月にはApocalypticaのイギリス・ツアーにVAMPSが帯同、今年1月の“VAMPS LIVE 2015-2016 JOINT 666”ZEPP NAGOYA公演出演のために彼らが来日したことも記憶に新しい。

ファンの間でもすでに親しみある存在となっているのだろう、「RIOT LIGHTS」の曲中、ドラムのミッコ・シレンが自身の椅子の上に立ち上がり、頭上で大きく手を叩くと、場内にも瞬く間に手拍子の音が広がり、のっけから驚くほどの盛り上がりを見せる。分厚いリフや弦の高速タッピングによって紡ぎだされるサウンドは従来のチェロのイメージをあっさりと覆し、さらに無駄を一切削ぎ落とした精緻かつダイナミックなドラムのビートが加わってハード&ヘヴィなロック・アンサンブルを奏でていく光景に目をみはらずにいられない。メタリカの「Master of Puppets」カバーではチェロの絶妙な三重奏と硬質なドラム・プレイでヘヴィメタル・サウンドを独自に再現。また、ゲスト・ボーカル、ティペ・ジョンソンを招いて2曲を披露するなど幅のあるステージでオーディエンスを沸かせた。

続いてはカリスマティックな存在感を放つヴォーカリスト、マリア・ブリンク率いるアメリカの5人組みメタルコア・バンド、In This Moment。全員マスクで顔を覆い、全身から厳ついオーラを立ちのぼらせる楽器隊に、2人の女性パフォーマーを従えての鬼気迫るシアトリカルなパフォーマンスはロック・ショウの枠を遥かに超えてオーディエンスを別世界に連れ去る。

曲と曲の間は必ず暗転、マリアは1曲ごとに衣装を替え、楽曲が孕む世界観を各々に異なるアプローチで体現するという徹底ぶり。「SICK LIKE ME」ではセクシーなボンデージ・スーツで松葉杖をつき、豊かな金髪を振り乱したかと思えば、「WHORE」では曲タイトルがロゴになった大きな三角帽子に赤いチェックのセット・アップと一見キュートなコスチュームに身を包みながらも目を凝らせば肩にはスカルのプロテクター、膝には血糊の滲んだサポーターが巻かれているなど細部に至るまでこだわりが散りばめられている。タイトなロングドレスをまとい、首輪と鎖で繋がれたパフォーマーを操る女王様然とした「BLOOD」での佇まいはそれだけで蠱惑的だ。

これほどバラエティに富みながらライヴとしての一貫性がまったく損なわれないのはインダストリアル・メタルを基調とした重厚で揺るぎないバンド・サウンド、パフォーマンスや演出に通底するホラー性、マリアのエキセントリックにして抜きん出た表現力の賜物だろう。特にその歌声は聴く者を八つ裂きにせんばかりの破壊力でフロアの度肝を抜き、その脳裏に確かな爪痕を残した。

スタンスのベクトルは異にしながらも、ともに濃厚を極めたサポート・アクトの余韻がオーディエンスの期待をさらに募らせる。期待感が渇望感に取って代わられようとしたそのとき、三度目の幕が開いた。ついにVAMPSの登場だ。荒廃したダウンタウンの、廃墟と化したストリートの一角を彷彿させるステージ・セットはおそらくこの曲のミュージックビデオをイメージしたものだろう。この曲、すなわち8月31日リリースされ、まさにこの日に世界配信が開始されたニュー・シングル「INSIDE OF ME feat. Chris Motionless of Motionless In White」がオープニングを飾る。フードを深くかぶったまま、手にした拡声器でサイレンの音を響かせると、台に右足を乗せ、そこに全体重を預けんばかりに前のめりの姿勢で太く伸びやかな歌声を放つHYDE。ディストーションを効かせたK.A.Zのギターが気炎を吐き、“♪INSIDE OF ME”と高らかに声を揃えるオーディエンスの大合唱がたちまち強固な一体感を生んだ。

ロックのいかがわしさをふんぷんと匂わせて不敵な「LIPS」に、暴力的なまでの不穏を孕んだ「EVIL」、ヴァンパイアの嘆きと怒りが燃え盛る「VAMPIRE DEPRESSION」とダークかつアグレッシヴに狂騒を加速させる前半戦。ステージの両サイドに設えられたドラム缶から上がる炎が妖しさを増幅する。中盤ではサポート・メンバーによる柔らかなアンサンブルを導入に切なさを温かく紡ぎ上げた「PIANO DUET」や、「GHOST」の哀愁を帯びた音像と情感豊かなHYDEの歌声で、ハードなだけではない、ロマンティックかつセンチメンタルな魅力も存分に堪能させるなどメリハリある展開でオーディエンスに瞬きする間も与えない。

「楽しんでる? 今日で終わってしまうのが寂しいね。最後にはっちゃけようぜ」──HYDE

そう訴えかけたあと、HYDEはこのステージが日本全国および香港、台湾の映画館にてライヴ・ビューイングされていることを告げ、さらに「今日からニュー・シングルが世界中で配信開始されたんですけど、僕たちはもっと前から「RISE OR DIE」をやってるわけで、ここは先輩として“オマエら、見とけよ? 俺らの背中を”って世界中に知らしめないといけないよね」とオーディエンスに呼びかけ、「INSIDE OF ME」のカップリング曲「RISE OR DIE feat. Richard Z.Kruspe of Emigrate / Rammstein」へとなだれ込んだ。アメリカン・ロックの王道を行く雄々しいサウンドに乗ってステージとの掛け合いを楽しむフロア、2,700人が大声で叫ぶ“♪Buttobashite!!”のなんと痛快なことか。ギターに没頭するK.A.ZにHYDEが接近、その肩に顔を寄せる微笑ましい一場面も。

イントロでのHYDEとK.A.Zのシンクロする指先の動きが昂揚感を煽る「AHEAD」に続き、フロア一面にタオルが回った「ANGEL TRIP」のブレイクでは「“HALLOWEEN PARTY”行かねぇ? ふたりきりで」と台詞を10月に控える恒例のVAMPS主宰<HALLOWEEN PARTY 2016>に絡めるところもニクい。ツアーは今日が最終日だが、VAMPSとの逢瀬はまだまだ続くのだ。

流れだした「SIN IN JUSTICE」のシーケンス・トラックに反応してオーディエンスが口ずさみ始めると、「もっともっと! そんなんじゃ彼らは来ないよ。カッコいいとこ見せようぜ!」とHYDEが容赦なく発破をかける。そうして呼び込まれたApocalypticaとの生共演はこの日、幾度となく訪れたハイライトの中でも飛び抜けてスリリングな興奮を与えてくれた。チェロ、ギター、ベースとタイプの異なる弦楽器の邂逅によって織り上げられる繊細にして重厚な旋律のタペストリー、HYDEの歌声はこれまでにも増して艶かしく深く響き渡る。VAMPSとApocalyptica、両者の間に固く結ばれた信頼と絆がそのまま音に反映された圧巻のアンサンブルに息をするのも忘れてしまう。

直後の「BLOODSUKERS」はステージもオーディエンスも死力を尽くしたバトルのごときコール&レスポンスを繰り広げ、曲が終わるのを待たずHYDEは床にへたり込み、ついには仰向けに転がってしまったが、お構いなしに「MIDNIGHT CELEBRATION」がスタート。倒れたまま、声を絞り出すHYDEの傍らでK.A.Zは飄々とギターを回す。噴き上がる火柱がそうした情景をことさらカオスに印象づけた。

「名古屋から始まったツアーも今日でファイナル。みんなのおかげで今日もすごくカッコいいバンドとこうやって一緒の場所でライヴができてとっても光栄です。やっぱりいろんなバンドを観てると刺激になるし、もっと頑張らなきゃって気持ちにもなるので、これからも日々精進していきます。残りあと少し思いっきり遊んでいってください」──K.A.Z

終盤、まもなく終わろうとするツアーの名残を噛み締めるようにK.A.Zは言った。“これからも”のひと言にVAMPSのさらなる進化を確信する。

「今回もなかなか面白いツアーでした。いろんなことをやりながら思い出深いツアーになったかなって。次は今作ってる曲をがっちり集めて、新しいVAMPSをみんなに披露したいと思います。その間、浮気しててもいいから。“やっぱりVAMPSやな”って言われるようなバンドになってまた帰ってくるので、それまで待っていてください」──HYDE

K.A.Zに続いてHYDEも未来を約束、しかも新作のうれしい予告付きだ。このツアーがいい思い出になるように、と演奏された「MEMORIES」。いつも以上に沁みて感じられたのはやはり最終日だからだろうか。しかし、しんみりとしたラストなどVAMPSには似合わない。VAMPSの始まりの曲ともいうべき1stシングル「LOVE ADDICT」ではHYDEとK.A.Zが向かい合って互いのギター・リフを重ねて、またもフロアの熱狂の火に油を注ぎ、アッパーに駆け抜ける。オーラスは「SEX BLOOD ROCK N' ROLL」で大団円。「また帰ってくるから、首洗って待ってろよ!」のキメ台詞を残して、彼らはステージを去った。

なお、10月22~23日には神戸・ワールド記念ホールにて、28~30日には千葉・幕張メッセ国際展示場9・10・11ホールにて<HALLOWEEN PARTY 2016>が行なわれる。今後の活動についての新しいニュースも楽しみに待ちたい。

取材・文◎本間夕子
撮影◎緒車寿一

■<VAMPS LIVE 2016>9月17日@ZEPP TOKYO SET LIST
1.INSIDE OF ME feat. Chris Motionless of Motionless In White
2.LIPS
3.COUNTDOWN
4.EVIL
5.VAMPIRE DEPRESSION
6.EUPHORIA
7.DEVIL SIDE
8.PIANO DUET
9.GHOST
10.RISE OR DIE feat. Richard Z.Kruspe of Emigrate / Rammstein
11.AHEAD
12.ANGEL TRIP
13.SIN IN JUSTICE
14.BLOODSUKERS
15.MIDNIGHT CELEBRATION

16.THE JOLLY ROGER
17.MEMORIES
18.LOVE ADDICT
19.SEX BLOOD ROCK N' ROLL

■<HALLOWEEN PARTY 2016>
2016年10月22日(土) 神戸ワールド記念ホール
2016年10月23日(日) 神戸ワールド記念ホール
開場 16:00 / 開演 17:00
2016年10月28日(金) 幕張メッセ国際展示場9・10・11ホール
2016年10月29日(土) 幕張メッセ国際展示場9・10・11ホール
2016年10月30日(日) 幕張メッセ国際展示場9・10・11ホール
開場 15:30 / 開演 17:00

▼出演アーティスト
10月22日(土)
VAMPS / チームしゃちほこ / BREAKERZ / MONGOL800 / HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA
10月23日(日)
VAMPS / DAIGO / でんぱ組.inc / HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA and more
10月28日(金)
VAMPS / ゴールデンボンバー / でんぱ組.inc / BREAKERZ / Tommy(スペシャルパフォーマー) / HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA and more
10月29日(土)
VAMPS / 氣志團 / DAIGO / RADIO FISH / Silent Siren(スペシャルパフォーマー) / HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA and more
10月30日(日)
VAMPS / BREAKERZ / ももいろクローバーZ / 和楽器バンド / AKi(スペシャルパフォーマー) / HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA and more

▼HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA参加アーティスト(敬称略・50音順)
10月22日(土)
明希(シド) / VAMPS / 淳士(SIAM SHADE, BULL ZEICHEN 88) / 逹瑯(MUCC) / チームしゃちほこ / BREAKERZ / ROLLY / 分島花音
10月23日(日)
明希(シド) / VAMPS / 喜矢武豊(ゴールデンボンバー) / 淳士(SIAM SHADE, BULL ZEICHEN 88) / Shinya(DIR EN GREY) / DAIGO / 逹瑯(MUCC) / でんぱ組.inc / ROLLY / 分島花音
10月28日(金)
青木隆治 / 明希(シド) / VAMPS / ゴールデンボンバー / 淳士(SIAM SHADE, BULL ZEICHEN 88) / 逹瑯(MUCC) / でんぱ組.inc / Tommy / BREAKERZ / ROLLY / 分島花音
10月29日(土)
明希(シド) / VAMPS / 氣志團 / Silent Siren / 淳士(SIAM SHADE, BULL ZEICHEN 88) / DAIGO / 逹瑯(MUCC) / YUKI(Rayflower, DUSTAR-3) / RADIO FISH / 分島花音
10月30日(日)
AKi / VAMPS / 淳士(SIAM SHADE, BULL ZEICHEN 88) / 逹瑯(MUCC) / 柩(ナイトメア) / BREAKERZ / YUKI(Rayflower, DUSTAR-3) / 和楽器バンド / 分島花音
※スペシャルバンド「HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA」は公演日によって参加アーティストが変わります。今後、参加アーティストに追加がある場合は随時発表いたします。
MC:やまだひさし

▼チケット
前売り ¥9,300(税込)
●神戸公演:スタンド座席指定 / アリーナスタンディングブロック指定
●幕張公演:指定席 / スタンディングブロック指定
一般発売:2016年10月8日(土) AM10:00
(問)神戸公演:キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00)
(問)幕張公演:ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00~19:00)
【チケット先行販売】
■プレイガイド 三次先行
受付期間:2016年9月16日(金)21:00 ~ 9月21日(水)23:59
http://hwp2016.vampsxxx.com
※先着順の受付ではありません。お申込多数の場合は抽選となります。
※受付に関する詳細は受付画面にてご確認ください。
【ご注意】
※当公演はハロウィン・ライヴです。仮装してご参加ください。
仮装していただけないと…亡霊たちの機嫌が悪くなってしまいますのでご注意ください!
※ヲタ芸可
※3歳未満入場不可、3歳以上要チケット
※本イベントでは、ライヴ会場内での録音・録画・写真撮影・動画撮影等の行為は固く禁止いたします。

最終更新:9/27(火) 22:46

BARKS

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

失うことで不完全さの中に美を見出した芸術家
画家のアリッサ・モンクスは、未知のもの、予想しえないもの、そして酷いものにでさえ、美とインスピレーションを見出します。彼女は詩的で個人的な語りで、自身が芸術家として、そして人間として成長する中で、人生、絵の具、キャンバスがどう関わりあってきたかを描きます。 [new]