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俳優のバラエティ進出、“MC業”への挑戦も顕著に

オリコン 9/28(水) 8:40配信

 ここ数年、本業以外のバラエティ番組などで俳優たちを目にする機会が多くなった。しかも、ドラマや映画の“番宣”のゲスト出演だけにとどまらず、レギュラーや最近は“MC業”にも挑戦しはじめている。今年に入って、『モシモノふたり』では小泉孝太郎、『ライオンのグータッチ』(共にフジ系)では佐藤隆太、『ナイトウ旅行社』(テレ東系)では内藤剛志がMCを務めており、この秋の特番でも、松岡茉優が『ENGEIグランドスラム』(フジ系)、沢村一樹がゴールデンに初進出した『想像を絶するテレビ』(日テレ系)第3弾で番組を束ね、『天海祐希・石田ゆり子のスナックあけぼの橋』(フジ系)でも、天海と石田がバラエティで初のMCを務めるという。かつて俳優と言えば、プライベートなどの“素”の部分は極力見せず、イメージを大事にするという“専業俳優”が多かったが、ここにきてなぜ、このような傾向が色濃くなってきているのだろうか?

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◆素顔を明かすことが俳優業にも“プラス”に働く

 例えば、これまでは正統派としてまさしく“ザ・女優”というイメージだった木村佳乃が、産後の女優復帰を機にバラエティに進出。『世界の果てまでイッテQ!』などの体当たりルポで大ウケして以来、MCまでこなしてみせたり、“映画女優”として活躍しテレビとは縁遠い存在だった二階堂ふみが、聖子ちゃんカット&セーラー服というスタイルで『ぐるぐるナインティナイン』(共に日テレ系)の“ゴチ”に参戦したりと、あまりにも想定外の展開が多くなっている。ほかにも、菅田将暉や清水富美加、山田孝之、鈴木亮平、仲間由紀恵、山崎育三郎などなど、多くの俳優たちがバラエティに出演し、役柄以外のイメージを視聴者に提供することで、振り幅の広さをアピールし、好感度や本業の俳優業にも“プラス”の効果をもたらせているのだ。

 しかし俳優のMCとしては、古くは『クイズタイムショック』の田宮二郎や『パネルクイズ アタック25』(テレ朝系)の児玉清などがおり、現在の『~アタック25』もやはり俳優の谷原章介が引き継いでいる。谷原と言えば、『王様のブランチ』(TBS系)でのMCはもはや定着し(ちなみに先代MCも俳優の寺脇康文)、そのほか『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送)の西田敏行や『おしゃれイズム』の藤木直人、『誰だって波瀾爆笑』(共に日テレ系)の溝端淳平といったところは、すっかりお茶の間にも馴染んでいるのだ。

 それでも、『ツギクルもん』にも出演している前述の松岡茉優や、『発見!なるほどレストラン』の木村佳乃、『奇跡体験!アンビリバボー』(すべてフジ系)の剛力彩芽をはじめ、吉田羊(『オモクリ監督』)や田辺誠一(『おっかけのおっかけ』)、江角マキコ(『私の何がイケないの?』)、伊藤英明(『世界王者誕生プロジェクト セカイオー』)などなど、近年になってバラエティでMCを務める若手&大物俳優たちが目立ってきていることには間違いない。そもそもなぜ、ここまでテレビ局は俳優たちを起用しているのだろうか?

◆SNSの普及で人気者には“憧れ”より“親しみ”が求められる?

 「いろいろ理由はあるでしょうが、ネット番組などのコンテンツも増えてきていますから、単純に俳優さんたちがバラエティ番組に出演する機会が多くなるということがあります。それにSNSの普及によって、今や俳優や著名人がプライベート情報を発信することは当たり前。それだけ一般の方との距離感も近くなっていますし、“手の届かない存在”よりは、“親しみが持てるキャラ”の方がウケるんですね。本人たちにしても、バラエティ番組に出ることに対する抵抗感よりもその場を楽しむ風潮が強くなっていますし、場数を踏んで上達している感もあります。そもそも『8時だョ!全員集合』(TBS系)や『とんねるずのみなさんのおかげです』、『ココリコミラクルタイプ』(共にフジ系)などといったお笑い番組内のコントに、俳優さんたちが登場することは以前から定番で、もともとバラエティと俳優さんたちとの親和性は高く、視聴者側にも免疫があるんです」(バラエティ番組制作会社スタッフ)

 確かにバラエティ番組に出演すること自体が、デビュー間もない新人の若手俳優や劇団などで脇役を務めてきた役者にとっては、知名度を上げて世間に売り込むための“重要なツール”のひとつとなっていると言えるかもしれない。

 「今では大河ドラマに出演するまでにブレイクした大泉洋さんにしても、『水曜どうでしょう』(HTB)の存在はとても大きいですよね。高橋克実さんや八嶋智人さんだって、『トリビアの泉』(フジ系)で“プレゼンター”を務めていなかったら、今のようなメジャーになったかどうかわからない部分もあると思います」(前出・スタッフ)

 そういった意味では、俳優がバラエティ番組に出演したり、MCを務めたりする“流れ”はかねてよりあったものの、今では好感度や認知度を上げるための重要な“戦略”として確立されてきたとも言えそうだ。

 ただ、俳優たちにとって有意に働く反面、当然リスクもあり、高慢な態度やいい加減なリアクションをとったりすれば、視聴者やほかの出演者、スタッフからも敬遠されてしまう。バラエティ番組内における俳優としての“身の処し方”のハードルは、今後どんどん上がっていくかもしれない。しかし、洗練されることによって、MC業への進出といったバラエティの“新潮流”が形成される可能性もありうる。故・大橋巨泉氏やタモリに匹敵するような“名MC”が、俳優界から出現する日もそう遠くはないかもしれない。

最終更新:9/28(水) 8:40

オリコン

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