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韓国で米価暴落 全国で抗議やデモ 30年前の低水準 在庫増に輸入 農民団体「政権退陣を」

日本農業新聞 9/27(火) 7:00配信

 韓国で米価が大幅に下落し、同国内の農家が猛反発している。30年前の米価水準だという。300万人の農民で組織する全国農民会総連盟(農民会)は25日、抗議声明を発表。全国各地でも農家が収穫直前の稲をトラックですき込んだり、ソウルで大規模デモなどを実施したりするなどして抗議行動が広がっている。米生産費が日本と比べて低いとして農水省が高く評価する韓国だが、稲作経営はいま窮地にある。

 韓国の米価格は、現地報道によると、玄米60キロ換算で約8300円(15日現在)。前年同期に比べ15%下落した。

 理由は、需給のだぶつきだ。米在庫は8月末現在、年間消費量の半分に相当する200万トンにまで積み上がり、そこに今年産の豊作と、米輸入も重なった。

 農民会は声明で「農村現場は、米価の大幅下落をもたらした朴槿惠政権に反対し、米価を保証しない限り、政権退陣闘争を進める」と宣言した。

 22日には農民会会員6000人がソウル市内で全国農民大会を開き、「主食用米の輸入阻止」「朴大統領は米価暴落の責任をとれ」などと書いたプラカードを掲げ、トラクターデモを行った。この他、座り込みをしたり、米を道路にばらまいたりするなど抗議活動を繰り広げている。

 全羅北道益山市で米を8ヘクタール生産する韓東雄さん(59)は「労働費を含めた生産費の半分にしかならない。30年農業をやっているが、こんなに価格が安い年は初めてだ」と怒りをあらわにする。

 農民会の益山地域代表を務める韓さんは、米価下落に反発して収穫直前の水田36アールをトラクターで踏みつぶし、ソウル市内のデモにも参加した。無残に踏みつぶされた稲穂を見ながら「1年かけて作った米を本当はこんなことはしたくないが、怒りが抑え切れない」と憤る。

日本農業新聞

最終更新:9/27(火) 7:00

日本農業新聞