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脱北日本人妻「北の体制続かない」 拉致解決へ帰国被害者が声上げ

福井新聞ONLINE 9/27(火) 8:09配信

 在日朝鮮人の妻として帰還事業で1961年に北朝鮮に渡り、2001年に脱北した福井県鯖江市出身の斎藤博子さん(75)=大阪府=がこのほど、福井新聞のインタビューに応じた。核実験を行い国際社会から強い反発を招いている北朝鮮体制について「北朝鮮の若者たちの金正恩朝鮮労働党委員長への信頼はない。体制は長く続かないと思う」と推測。風化が懸念される拉致問題は「帰国した被害者本人が声を上げれば世論は高まり、政府も黙っていられない。1人でも2人でも助かる可能性がある」と述べた。

 ―北朝鮮は今年に入り、核やミサイル実験を繰り返している。

 「全く理解できない。国民は実験について詳しいことを知らないと思う。ただ正恩が悪いということは分かっている」

 ―なぜ分かるのか。

 「(仕事などで)中国に出入りする北朝鮮人は、(正恩に不満を持つ)党幹部の処刑や粛清が続いていることや、幹部が脱北しているという事実を知り、口伝えで話が広がっている」

 「9月に大規模な洪水があり、国際社会に支援を求めたが、支援があっても一般人には届かない。脱北者はどんどん増えるんじゃないか。国民のことを考えない体制は長く続かない。今後2~3年で崩壊するのではと言う脱北者もいる」

 ―北朝鮮が敵国にミサイルを発射するのでは、という強い不安がある。

 「戦争した方がいいと言う国民もいる。理由は非常事態になれば、国外に逃亡しやすいからだ。中国国境に近い人は中国に逃げやすくなる」

 ―拉致問題の進展がみられない。

 「拉致被害者や日本人妻が帰ってくれば、いろんな情報が入り解決に向かっていく。帰国した拉致被害者がもっと声を上げてくれれば、世論は高まり政府も黙っていられない。表に出ることが怖いとは思うが、こちらから声を上げなければ残された人は助からない」

 「脱北者の間では2、3年前まで、拉致被害者の横田めぐみさんは生きているという話があった。でも今は分からない。つまり時間がない。一刻も早く声を上げ、動くことが必要だ」

福井新聞社

最終更新:9/27(火) 8:09

福井新聞ONLINE