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臨時国会開幕 TPPで再び激突 首相が所信表明 早期発効に意欲

日本農業新聞 9/27(火) 7:00配信

 第192臨時国会が26日、召集された。安倍晋三首相は衆参両院の本会議で所信表明演説を行い、環太平洋連携協定(TPP)の早期発効を「大きなチャンス」と位置付け、農林水産物の輸出拡大を加速させる考えを表明。TPPの早期承認へ意欲をにじませた。ただ、米国では11月の大統領選の候補者がいずれもTPP反対を明確にする中、野党側は「日本だけが審議を急ぐ必要はない」(民進党幹部)との立場。売買同時入札(SBS)米の不透明な取引があった問題の真相究明が先だとけん制する。

野党 SBS究明が先

 首相は演説で「TPPの早期発効を大きなチャンスとして、(農林水産物・食品の輸出額)1兆円目標の早期達成を目指す」と述べた。輸出基地や輸出対応型施設を全国に整備するとともに「国際的に遜色ない生産性を目指し、経営規模の拡大も支援する」と語った。欧州との経済連携協定(EPA)については、年内の大筋合意を目指すとした。

 また、農政新時代の到来を訴え「農家の所得を増やすため、生産から加工・流通まであらゆる面での構造改革を進めていく」と強調。年内をめどに具体策を盛り込んだ「改革プログラム」を取りまとめる方針を示した。

 自民党はTPPの中長期対策の一環で、生産資材価格の引き下げや農産物の流通改革の検討に着手、11月の取りまとめを目指す。政府も規制改革推進会議などで議論を始めている。首相は12日の規制改革推進会議では関係業界やJA全農の見直しに言及したが、所信表明演説では触れなかった。

 一方、民進党は同日午前と午後に相次いでSBS米の問題を追及する「米価格偽装解明チーム」(福島伸享座長)の会合を開催し、農水省に聞き取りを行った。同党の蓮舫代表は同日の代議士会で、この問題に触れ「(政府は)どの口でTPP(承認を)というのか。改めていろいろただしていかなければいけない」と強調した。

 山井和則国対委員長は自民党の竹下亘国対委員長に、国産米より安い価格で輸入米が流通していた恐れがあるとし、実態調査を求めた。TPP承認案の審議だけでなく、TPP対策費を含む2016年度第2次補正予算案の審議に応じる前提だとして、30日にも補正予算案の審議入りを目指す与党をけん制した。

 今国会の会期は11月30日までの66日間。

日本農業新聞

最終更新:9/27(火) 7:00

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