ここから本文です

三菱マテリアル、銅と窒化アルミの接合で新技術

鉄鋼新聞 9/27(火) 6:00配信

 三菱マテリアルは26日、銀を接合材として用いずに銅と窒化アルミニウム(AlN)を接合する新技術を開発し、AlNセラミックス基板の両面に銅を接合した「銀フリーDBC(銅回路付きセラミックス基板)」の試作対応を開始したと発表した。従来の銀系接合材を使わないため、電極間の電気化学的な移動現象によるショートのリスクが低減され、パワーモジュール用絶縁基板としての信頼性が向上するほか、銀系接合材よりも約200度低い温度で接合できる。今後拡大が見込まれる電気鉄道や直流送電用途のセラミックス基板向けとして製品開発をさらに進め、19年度に本格量産を開始し、20年度に販売目標10億円を目指す。

 基板製造プロセスにおいて、従来技術では銅とAlNセラミックス基板の接合にはチタンなどの活性金属を含んだ銀系接合材を使用しているが、高温度環境下で高電圧がかかると、絶縁物表面を銀がシミ状あるいは樹液状に成長してショートするという課題があった。これに対し、新技術では銀を含まない低融点銅合金とチタンを組み合わせた材料を接合材として使用することで絶縁基板の信頼性向上などのメリットが期待できる。
 近年は、熱や電気による負荷の高い電鉄や、直流送電などに使用される電源制御用インバータ向けの絶縁基板として、高い熱伝導性・耐圧性を有するAlNセラミックス基板と導電性の優れる銅を接合したDBC基板が広く用いられている。同社では16年度の電鉄、直流送電用途のセラミックス基板の市場規模を年間50億円とみており、3年後の19年度には1・4倍の70億円に拡大すると推定している。

最終更新:9/27(火) 6:00

鉄鋼新聞