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ベビー紙おむつ、少子・晩産化で高級志向に-ユニ・チャームとP&G、高価格商品を投入

日刊工業新聞電子版 9/27(火) 16:38配信

オーガニックコットン採用

 ユニ・チャームは、ベビー用紙おむつで最高価格帯の新ラインを投入する。現行品の「ムーニー」ブランドから、1枚当たりの単価を3-5割引き上げた「ナチュラル ムーニー」シリーズを10月25日に発売する。常勤で働く女性の増加などを背景とした初産の晩産化の進展や少子化などにより、「高品質で安心」な紙おむつを求める意識の高まりを取り込む。おむつの表面シートに厳格な基準で栽培される有機栽培綿(オーガニックコットン)を採用し、肌への安全性を訴求。高品質を掲げる高価格品の投入で差別化し、販売拡大を目指す。(山下絵梨)

【国内で初めて】

 ナチュラル ムーニーは、国内で初めて紙おむつの表面シートにオーガニックコットンを配合した。消費税抜きの想定価格は1300円前後。サイズは新生児用、S、M、Lサイズの4種。ドラッグストアや量販店などで販売する。

 2015年の子ども用紙おむつ市場は、前年比15%増の約2000億円と拡大した。一方、常勤で働く女性の増加や晩婚化などにより、初産の平均年齢は30歳を超えており、今後も上昇し晩産化が進む見通し。

 ユニ・チャームグローバルマーケティング本部の川上陽子アシスタントブランドマネージャーは「ワーキングマザーは収入も安定して経済的に余裕もある。少子化で、1人のわが子に高品質な製品を使いたい意識が高い」と話す。

【排せつ漏れ防ぐ】

 こうしたニーズをふまえ、同社は安心・安全のイメージが高いオーガニックコットンを採用した。紙おむつの表面シートはコットンを編み込んだ際にできる繊維の間に空気が入るため柔らかく、圧縮時の厚みも現行品比で20%増加した。さらに乳幼児の肌と同じ弱酸性にしたほか、凹凸構造により肌かぶれの原因となる排せつ漏れを防ぐ。

 4月にはP&Gが最高級パンツと銘打ち、「パンパース」ブランドから1枚当たりの単価を約3割ほど引き上げた「パンパースのはじめての肌へのいちばん」シリーズを投入した。表面シートに摩擦を防ぐローションを配合し、人間工学に基づいた乳児の体形や骨格に着目するなど、機能性を高めた。

【高価格でも有利】

 大手メーカー各社が高級価格帯のシリーズを市場投入する背景には、日用品メーカー間の顧客獲得の競争激化がある。高付加価値品であれば、高い価格設定でも有利な勝負が狙えるからだ。P&Gやユニ・チャームに続き、高価格帯で高品質をアピールして差別化する業界各社の動きが、加速しそうだ。

最終更新:9/27(火) 16:39

日刊工業新聞電子版