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までぇに街いま 立町 今倉畳店

河北新報オンラインコミュニティー 9/27(火) 12:00配信

 「までぇに街いま」取材班が今回紹介するのは、仙台市青葉区の立町地区。晩翠通、西公園通、広瀬通、定禅寺通。東西南北を仙台市内の代表的な四つの通りに囲まれ、江戸時代には仙台藩祖・伊達政宗とともに岩出山(大崎市)から移った御譜代町の一つとして栄えた。立ち並ぶ中高層マンションの間に老舗企業や雑居ビルが点在する住宅街を巡った。

今倉(こんくら)畳店

 1892年創業の老舗。社長は4代目の今野義雄さん(68)で、4人いる職人のうち3人は長男秀一さん(44)、次男輝義さん(42)、三男淳志さん(40)の兄弟だ。

 1カ月当たり約500枚製造する。材料のイグサの産地は国産が2割で中国産が8割。国内が住宅建築ブームに沸いた最盛期の約45年前は、1日に100枚以上作っていたこともあったという。
 「職人たちの寝る暇も惜しければ、できあがった畳の十分な置き場所もないような、とにかく大忙しの日々だったよ」と今野社長は振り返る。

 今野社長は、宮城県内124業者でつくる県畳業商工組合の理事長も務める。組合では、伝統技能に触れてもらおうと、2000年から県内の小中学校で出前授業を開催。店での職場見学会も行う。

 今野社長には忘れられない出来事がある。
 04年10月の新潟中越地震の被災地支援で、長岡市の避難所に畳を配った際、高齢女性から「今晩から、やっと温かいところで寝られる」と手を合わせて感謝された。
 「あんな喜ばれ方は初めてだった」と目を細めて懐かしむ。畳が持つ人を癒やす力を信じて、今日も仕事場に立つ。

住所は仙台市青葉区立町5番27号。
連絡先は022(222)5712。
工場の軒先には、道行く人の目を楽しませようと観賞用として熊本から取り寄せたイグサが青々と育つ。

河北新報社

最終更新:9/27(火) 12:00

河北新報オンラインコミュニティー