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<朝霞少女誘拐>一生出てこないで…少女が心境 犯行の実態明らかに

埼玉新聞 9/27(火) 23:21配信

 初公判で読み上げられた少女の供述調書や検察側が提出した証拠から、犯行の経緯と監禁の実態が明らかになった。外に出て助けを求めて断られた少女は、帰宅を待つ両親の言葉に励まされて脱出、2年ぶりに保護された。

 検察側によると、寺内被告は遅くとも2012年2月ごろから、女子中高生を監禁したいという思いを抱いていた。新潟県で少女が9年間監禁された事件の記事データや、警察の交通取り締まり状況のファイルなどをパソコンに保存。少女が通っていた中学校を含む8校の場所をネット地図に登録して物色を繰り返し、ほかの少女の画像も持っていた。抱いてきた願望を実行に移すため、寺内被告の念入りな準備がうかがえる。

 誘拐後は少女を物理的、心理的に追い詰め、支配下に置いたとされる。「届くはずのない家族に私の思いを語り掛けていた。誰か助けて、早く」「家族や仲の良い友達の表情も思い出せなくなった。涙も出てこなくなり、感情もなくなっていった」―。少女は当時の心境をメモなどにつづっていた。

 恐怖を感じながらも、少女は何度か脱出を試みた。14年4月には、寺内被告の不在時に近所の公園で女性らに助けを求めた。しかし、多忙などを理由に2回断られ、「誰も助けてくれない。ショックで絶望」して、寺内被告の自宅に戻ったという。

 その後、寺内被告の監禁は厳重になっていき、室内で過ごすことが多くなった。少女の頭の中で「帰る場所がない」「捨てられた」と、寺内被告に復唱させられた言葉を思い出し、「答えが見つからずにつらかった」という。

 昨年1月~3月、少女は閲覧制限のないパソコンの使用を許可され、「待っているよ」という両親のメッセージを見つけた。涙があふれ、「絶対に逃げたいと思った」。再度脱出を決行する約1年余り、確実に逃げられるように機会をうかがい、今年3月、勇気を振り絞った。

 理不尽に奪われた約2年間。「一生(社会に)出てこない無期懲役にしてほしい」。少女は寺内被告への厳罰を求めている。

最終更新:9/27(火) 23:21

埼玉新聞