ここから本文です

チューリップ球根生産 ダニ防除新方法確立 県園芸研究所・県花卉球根農協

北日本新聞 9/27(火) 23:38配信

 チューリップが開花しなくなるなどの被害を生むダニの一種「チューリップサビダニ」の発生を、薬剤と散布法を従来のものから変更して抑制する方法を、県園芸研究所(砺波市五郎丸)が県花卉(かき)球根農業協同組合(同市大門)と協力し確立した。この方法は今春から県内の全農家で導入され、現在まで被害が確認されていない。球根を掘り取る前に薬剤をまくことで掘り取り後の防除作業を大幅に省力でき、農家の負担軽減につながった。(砺波支社編集部・牧田恵利奈)

 チューリップサビダニは、球根が発芽しなくなったり花が色抜けしたりする被害の原因となっていた。県花卉球根農業協同組合によると、例年被害が報告されたという。肉眼で見えない上に、貯蔵中に他の球根に飛んで移ることもあり、防除が難しかった。

 被害抑制策として県内の農家は従来、殺虫剤液に球根を漬け置く処理を行っていた。この方法では、腐敗病の球根があると液中で腐敗病の原因となるカビの一種・フザリウムが増えるため、殺菌剤も入れる必要があった。

 新しい手法は、県園芸研究所の桃井千巳主任研究員、川部眞登主幹研究員らが確立。摘花後から球根を掘り取るまでの間、サビダニに効果的な新開発の殺虫剤「スピロテトラマト水和剤」を生育期の茎や葉に2回散布するのが有効と突き止め、掘り取り後に殺虫剤液に漬け置く処理が不要と結論付けた。

 掘り取り前の畑には従来から他の薬剤を散布しているため、スピロテトラマト水和剤を混ぜてまくことで防除作業を省力化できる。同研究所は「農家はこれまで、薬剤に漬けるために作業員を確保していた。省力化や処理経費削減につながったのではないか」としている。同組合は「新しい防除方法を今後も活用したい」と歓迎している。

北日本新聞社

最終更新:9/28(水) 14:11

北日本新聞