ここから本文です

東京の沖縄料理店へ旬の食材届ける40歳社長 島豆腐1丁でもOKな営業戦略

沖縄タイムス 9/27(火) 17:00配信

 香那ホールセール社長 宇根良樹さん(40)=浦添市出身

 首都圏に600店あるといわれる沖縄料理店。その沖縄料理店へ食材を配送し、物流で支えている。金秀グループで流通、貿易の経験を積んだ。仕事は学んだが、商品を作るメーカーと、使う側のバイヤー、双方のこだわりの間で板挟みとなる自分にふがいなさも感じていた。

この記事の他の写真・図を見る

 自分らしくできる仕事は何か。思い立ったのが飲食店経営だった。それも巨大消費地の東京で挑んでみたいと。上京してリサーチすると、沖縄料理店の多くが食材の調達に苦慮していることが分かった。台風が来ると食材が手に入らない、大量に買っても保管場所がなく、廃棄せざるを得なくなる…。流通業の経験がうずいた。安定的に調達から配送までできれば、役に立てる。「経営は後にして、需要のある仕事を先にしよう」。方針を変えた。

 料理店がどんな食材をいくらで、どのくらい購入しているかを細かく調べ、事業計画を立てた。空輸、海運、陸送と物流ラインも整え、2006年に個人で卸売業をスタートさせた。必要な食材を毎日配送してくれる。それも島豆腐1丁から。小回りのきくサービスの評判は広がり、顧客は増えた。当初は10店舗の取引だったが、今は200を超えた。取扱商品も泡盛から、生鮮野菜や魚まで、1300品にのぼる。

 「東京で物流の新規参入は無理と言われるが、沖縄の商品に限っては入る余地があった。隙間だった」

 取引先は首都圏を超え、名古屋、大阪にも広がっている。業績も伸びているが、「これから本格的に営業をしないと」と気を引き締める。旬の品、価格、調理方法の情報を提供し、提案型営業で店とのパイプを太くする考えだ。「沖縄産品を広め貢献したい」。東京で目覚めた沖縄への思いが原動力だ。(東京報道部・宮城栄作)=連載・アクロス沖縄<22>

 【プロフィール】うね・よしき 1976年、浦添市生まれ。県内で高校、専門学校を卒業し、中国へ語学留学。2000年から約5年、金秀グループで勤めた。06年に香那を創業、翌年法人化して香那ホールセールに。今年5月、浦添市に沖縄営業所を開設した。

最終更新:11/1(火) 11:35

沖縄タイムス

なぜ今? 首相主導の働き方改革