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台湾・民進党、立党30年 結党メンバーが語る「戒厳令下」での誕生秘話

中央社フォーカス台湾 9/28(水) 17:42配信

(台北 28日 中央社)台湾の与党・民主進歩党(民進党)は28日、立党30周年を迎えた。結党メンバーの1人、游錫コン・元行政院長(首相)は、結成大会は「捕まる危険を冒して行われた」と当時を振り返った。同党が発足した1986年は、まだ国民党政権が強権政治を敷いていた「戒厳令時代」で、政党の設立は禁止されていた。(コン=[方方]の下に土)

結党に向けた準備は当局の監視を避けようと、当時国民大会代表だった周清玉氏の自宅で秘密裏に進められた。一連の会合には游氏のほか、現高雄市長の陳菊氏や、現台北駐日経済文化代表処代表(大使に相当)の謝長廷氏らも参加している。

結成大会は、ほかに適した場所が見つからなかったため、国民党とつながりの強い「円山大飯店」(グランドホテル台北)で開催されることになった。游氏によると、当初はホテル側に本来の目的を隠していたが、前日の準備中に露呈。会場貸し出しの担当者がこれを黙認し大会は無事開かれたが、担当者の女性は処分を受けたという。

同じく結党メンバーで1970年代末にドイツの大学で博士号を取得した尤清氏によれば、当局に監視される恐れがあることを考慮し、党綱領などを中国語ではなくドイツ語で書いたという。また、民進党は結党直後に海外メディアに向けた記者会見を開いたものの、米国の記者から「このニュースは国民党により必ず封殺される」との指摘が出た。これを受けて尤氏は東京にいたドイツ通信社の友人に連絡、報道規制を回避することで、世界に民進党成立を知らせた。その後、米AP通信もこれを報じている。

民進党は結党から約14年後の2000年、陳水扁氏が総統選を制し、史上初の政権交代を実現。今年1月には総統選と立法委員(国会議員)選の両方で圧勝し、初めて政権と議席の過半数を握る「完全執政」を成し遂げている。

30周年を迎えた28日には、立党時の党員らが円山大飯店に再結集するイベントなどが予定されていたが、台風17号の影響で中止となっている。

(李淑華/編集:杉野浩司)

最終更新:9/28(水) 17:42

中央社フォーカス台湾