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「苦難の行軍」とは何だったのか? ある脱北知識人が経験した飢饉の正体(8) 絶望の中で自殺を図る パク・ヨン

アジアプレス・ネットワーク 9/28(水) 5:10配信 (有料記事)

◆堕落・墜落した大学同僚の無残

堕落・墜落した大学同僚の無残
周りはすでに暗くなっていた。同僚の家の真っ暗な玄関の前に着くと、ろうそくの明かりをつけた露店の女が、私の同僚を引き止めた。露店に近づいた彼は躊躇することなく酒を要求した。もちろん、私のポケットの金を当てにしてのことであるが、いきがかり上、私はその支払を避けることはできなかった。

暗い家に入ると、彼は食卓を準備する前に食べ物に食らいついた。私が気を回さなければ、彼の娘はそのまま食べそこなうところだった。私は、娘の食べる分を分けるため、食べ物を別に管理統制する必要を感じた。そして、そのことに、私にも何なのかはっきりわからない、抗うことのできない未知のショックを感じた。台所では私が分け与えた食べ物を食べて安心したのか、少女は靴を履いたまま寝入ってしまった。

部屋では、食べ尽くしてしまうにしても、残しておくにしても食べ物を離さなかった同僚が、舌をゆがめて愚痴を言い始めた。あまりにも同じことを繰り返すので、何のことかと思ったら、その内容は自分の妻についてであった。同僚は大学生の最後の年に、道の芸術団の俳優であった妻と結婚した。

研究者になった夫の経済水準では、女優をしていた妻を満足させることは難しかったものの、社会的風潮が夫婦の結びつきを補った。しかし、配給制が破綻し、それにより既存の秩序に代わって新しい秩序が胎動すると、すべての美貌の女性と同じように、彼女も、離婚して解放と自由を選択する決心を夫に通告した。

同僚は抵抗した。話し合いもした。だが、いくら頑張っても弱者の交渉は弱いものだ。
娘を引き受けることで一定の生活費は保障するという約束で、半ば譲歩し半ば承諾した。
が、契約を担保する法制すらない北朝鮮社会では、個人間の約束に何の重みがあろう。

自由に職業と職種の選択ができるわけでもなく、麻痺した計画経済と無法がはびこる原始的市場が混ぜこぜになっている中で、インテリが堕落していくのはよくあることだった。
私の同僚は、餓死するか、違法行為に手を染めるか、コチェビになるか、この3つの選択肢以外、他の道はなかったのだ...本文:4,551文字 この記事の続きをお読みいただくには、アジアプレス・ネットワークの購入が必要です。

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最終更新:9/28(水) 5:10

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