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「小池新党」の成否。新党は都議選で勝てるのか?

選挙ドットコム 9/28(水) 19:04配信

連日、小池百合子新都知事の動向に注目が集まっています。築地市場の移転延期問題についても連日ワイドショーで取り上げられ、多くの都民の知るところとなりました。ここまで都政に関心が集まったことはいまだかつてないのではないでしょうか。今日から始まる都議会を前に、噂される「小池新党」の可能性と、来年の都議選での闘いを私なりに予想してみました。

都政改革スタート

小池都知事は8月16日に築地市場の豊洲新市場への移転問題について現地視察を行い、31日には豊洲の安全性の問題を理由に移転の延期を表明。9月1日には「都政改革本部」を設置し、2020年東京オリンピック・パラリンピックの予算経緯について、9月中に中間報告としてまとめる方針を発表するなど、都知事選で掲げた「都政大改革」を実行する姿勢を打ち出しています。
今後、都議会や利害関係者を巻き込んでの激しい議論が交わされるのは間違いありません。特に都議会議員60人を擁する最大会派自民党の出方が注目されています。改革を掲げる小池知事と都議会自民党の対決構図が深まれば、小池知事が新党(地域政党)を立ち上げ、都議選に独自候補を擁立する可能性は高まります。

地域政党の成功事例

本来、二元代表制では首長と議会議員は別の選挙で選ばれており、適切な緊張関係を持ちながらそれぞれが住民福祉の向上に取り組むべきとされています。首長に対しての与党・野党という言い方は本来、成立しないはずですが、多くの地方自治体では首長の選挙を与野党+連合が推薦し、議会の大半の会派が「首長与党」を自認するのが当たり前となっています。議事機関であるはずの議会は、十分な議事を行わずに議決を行うため、首長の「追認組織」「慣れ合い議会」と揶揄されているのが現状です。
ごくまれに、相乗り推薦の候補を破って改革派と呼ばれる首長が誕生した際に、選挙での怨恨を引きずって議会と鋭く対立してしまうケースがあります。議事機関である議会が、住民福祉の向上という原点を忘れて首長憎しで議事を放棄するような混乱も、過去には見られました。こうした「対立議会」を打開するために、首長が議会議員選挙に乗り出していくという手段の一つが「◯◯新党=地域政党」です。

地域政党の最初の成功事例は、2006年7月の滋賀県知事選挙で当選した嘉田由紀子知事(当時)を支援した「対話でつなごう滋賀の会」です。知事選後、新幹線新駅やダム開発を巡って知事と議会が鋭く対立する中、同会が2007年4月の滋賀県議会議員選挙で「確認団体」の届け出を行い、多数の候補を擁立。一定の議席を獲得し、滋賀県議会の歴史上初めて、自民党を過半数割れへと追い込みました。
その結果、嘉田知事の県政運営は安定し、2期目の圧勝へとつながっていったのです。滋賀の事例は、首長だけでなく議会選挙でも勝利した「完全なる政権交代」の事例として、マスコミにも取り上げられました。
滋賀県の成功事例をもとに、地域政党として最大の勢力を持つに至ったのが 橋下徹大阪府知事(当時)が大阪都構想実現を掲げて結党した「大阪維新の会」です。ちなみに名称変更した「日本維新の会」は国政政党であり、「大阪維新の会」とは別の政治団体になります。現在、地域政党と国政政党の2つの「維新の会」が存在し、それぞれが地方政治と国政で役割分担をして存在しています。

「大阪維新の会」は自民党を離党した大阪府議、市議が中心となり結成され、11年4月の選挙において、大阪府議会で戦後初の過半数獲得、及び大阪市議会と堺市議会における第1党となり、大きく勢力を拡大しました。
滋賀・大阪ともにこれまで議会議員選挙に注目が集まることはありませんでしたが、人気のある首長が自民党との対立構図を鮮明にし、マスコミの注目を集め、有権者の関心を高めていったことで投票率も上がり、選挙戦を優位に進めました。

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最終更新:9/28(水) 19:04

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