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【インタビュー】河村隆一がソロアルバム『Colors of time』に込めた想い――機械式時計が刻む“時“に想いを馳せながら

トレンドニュース(GYAO) 9/28(水) 15:47配信

 LUNA SEAやTourbillonのボーカリスト、河村隆一が自身のソロアルバム『Colors of time』を9月28日にリリースする。前作『Magic Hour』からおよそ1年ぶりとなる本作は、ロックやポップス、ジャズ、ニューウェーヴ、インダストリアルなど、さまざまな音楽スタイルを貪欲に取り入れつつも、全編にわたって「河村隆一ワールド」が炸裂(さくれつ)した壮大な作品に仕上がっている。ほぼ同時期にTourbillonでのアルバムもリリースする河村。その圧倒的な創作モチベーションは、一体どこから来るのだろうか。今作で「大人のロック」を目指したという彼に、46歳になった今だからこそ歌えるロックとは何かを聞いた

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■ 機械式時計が刻む“時“に想いを馳せながら書き上げた今作

ーー今作『Colors of time』を作るにあたり、何かテーマやコンセプトはありましたか?

河村:前作『Magic Hour』は、ちょっとジャジーな内容ということで、リヴァーブもゼロにして、録音されている楽器はハープに至るまで全て生楽器にしたんです。対して今回は、タイトル曲となった「Colors of time」で生の弦楽器を用いた以外は、あえてキーボードによってストリングスアレンジを構築しています。リズム隊がかなりロックな感じで暴れているのは、Tourbillonとの違いを明確にするという気持ちもありましたね。

ーーアルバムタイトルを『Colors of time』にした理由は?

河村:この曲は、実は2年前に作っていて。パテック・フィリップという時計メーカーが創業175周年のアニバーサリーを迎えた時に、「曲を歌わせて欲しい」と提案したんです。それで快諾をいただき、イベントで歌わせてもらったという経緯があるんですよね。「ミニッツ・リピーター」の音色から始まるんですけど、グロッケンのようなベルのような、心癒されるその音をサンプリングして、ループさせながら曲を作っていったんです。175年も作り続けることの偉大さであったり、馬車の時代からリニアモーターカーまでの、時のながれの移り変わりであったり......。さまざまな出来事に思いをはせながら書き上げました。

ーーなるほど。

河村:タイトルは最後につけたんですが、今回、アルバムを通して「雨」というフレーズがたくさんでてくるんです。「雨」というのは、「冷たい雨」とか「不幸な雨」とか、そういうネガティヴなイメージだけじゃなくて、「恵みの雨」や「閃きの雨」というイメージもあるじゃないですか。雨が降ることで、さまざまな感情が、さまざまな色を持つというか。そんなところから、『Colors of time』がアルバムタイトルに相応しいんじゃないかと思ったんです。

ーー河村さんは時計がお好きなんですね。

河村:機械式時計がすごく好きで、いろいろなメーカーの工場を見に行っています。今の時代、スマフォでも時間は見られるし、電波時計もクオーツもあるし、「正確さ」という意味ではそういう時計の方が正確なのかもしれないですけど、でも機械式時計に、特に男性が何十万、何百万というお金を出してしまうのは(笑)、歯車だけで作られたシンプルな宇宙に魅入られてしまうからだと思うんですよね。

ーーそこにはロマンを感じますね。

河村:そうなんです。ゼンマイを巻いて、そこに命を吹き込んで、ゼンマイがほどけるまで時を刻んでくれるっていうのは、なんだかわくわくしますよね。

ーー今作では「大人のロック」を目指したそうですが、年を重ねていった今の河村さんの年齢だからこそ歌えるロックというものがあると思いますか?

河村:やっぱりそれは、「余裕」ということだと思います。経験値を積んでいくと、どうしても芝居がかっていくというか、身につけた技術を使って、「もっとうまく歌ってやろう」「もっとすごいっていわせてやろう」と思いがちですよね。本来は歌詞に込めたメッセージを直球で投げるべきなのに、ついつい変化球を投げてしまう。そこをなるべくシンプルに聞かせるためには、できるだけ作り込まずに歌うことが大切なのかなと。そうすることで、歌にも余裕が生まれるというか。実際、以前よりもキーが高くなったんですよね。

ーーそれはすごいですね! 歌に「余裕」があるぶん、聞き手の方もそこに自分の想像力を投影させることができるのかもしれないですね。

河村:それはありますね。そういう曲の方が、大勢の人たちが共感してくれるというか、ポップスとしての強度があるといえる気がします。

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最終更新:9/28(水) 15:47

トレンドニュース(GYAO)

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