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【ニホニウム】アジア初の新元素発見 森田浩介先生が語る研究の舞台裏  「絶対成功」信じていた

高校生新聞オンライン 9/28(水) 11:00配信

 理化学研究所の研究チームが「113番元素」を発見したことが、2015年12月、国際的に認められ、6月には、研究チームによる名称案「ニホニウム」が発表された。アジアの国の研究者が新元素を発見したのも命名権を得たのも初めてだ。9年で約400兆回という途方もない衝突実験を繰り返した成果だ。研究チームのリーダーを務めた森田浩介先生に高校生記者が、研究の舞台裏や科学の道に進みたい高校生へのアドバイスを聞いた。

7回ふられた高校時代

──どんな高校生でしたか。
森田 ハンドボール部と化学部に所属し、生徒会長をやって文化祭などの行事にも打ち込んでいました。いろいろなことをやっていたから友達も多かったですね。物理を習い始めると、問題を解くのが楽しくて、「これほど面白いことはない」と夢中になりました。「将来は物理を仕事にしたい」と考え始めたのは、高校生のときです。

──高校時代の印象に残っている出来事はありますか。
森田 同級生に7回ふられても告白し続けたことかな。この恋は高校時代には成就しなかったのですが、縁あって彼女とは大人になってから結婚することになりました。
 起伏のある20キロくらいの道のりを走ったマラソン大会も印象に残っています。最下位に近いあたりを走っていたら、棄権した人を乗せるバスが近づいてきて、先生が「無理なら乗ってもいいぞ」って声をかけてくれたんです。でも、「いや、走ります!」と言って完走しました。粘り強いというか、あきらめが悪いんですよ(笑)。

「何も起きない実験」に慣れる

──9年間で元素が合成できたのは3回だけという困難な実験に取り組む上で、どんなことを心がけましたか。
森田 僕たちの実験では、何も起こらないのが日常であって、それが苦痛になってしまうと実験を続けることができません。113番元素の場合は、合成が成功するまでに時間がかかることは予想できていたので、まずは1日に3~4回程度は成果が得られる108番元素の合成の再現実験からスタートしました。

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最終更新:9/28(水) 11:00

高校生新聞オンライン

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