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パナソニック、タングステン冶金事業が順調な滑り出し 10μm以下の極細線開発も進む

日刊工業新聞電子版 9/28(水) 15:00配信

放射線遮蔽材も視野に

 パナソニックは蛍光灯など既存光源で培ったタングステン冶金技術をベースに、ステンレス線より高強度で耐久性・耐熱性に優れたタングステン線を開発し、受注を始めた。すでに耐切創軍手や重量物引き上げ用ロープなどで採用され、印鑑材やタイヤワイヤで商談が進む。比重が大きい特徴から放射線遮蔽材なども視野に入る。タングステン冶金は材料特徴と極細線化などで用途を広げ、2018年度に16年度見込み比約3倍の100億円の事業売上高を狙う。

 タングステンは引っ張り強度がステンレスの1・5倍、硬さは2倍。耐熱性も融点3380度Cで、熱膨張もしにくい。ステンレスに勝る優位性が生かせる商品へ提案する。既存ランプ向けタングステンは光源のLED化で縮小傾向だが、表面を滑らかにする独自技術などで用途を広げ、新事業として育成する。

■軍手やロープなど採用相次ぐ
 直径13マイクロメートルのタングステン極細線は、軍手で採用実績を得た。柔軟で織り込んで布状にもでき、作業用耐切創エプロンなどでも採用検討が進む。産業用メッシュ材向けなども商談中。金属線業界最小の同10マイクロメートル以下の極細線も試作し、提案中だ。

 加工会社と共同開発中のロープは、太陽電池セル原料となるインゴット製造工程で評価試験を始めた。高温環境で引っ張り強度・耐久性が求められる製造現場や産業への展開を見据える。建機用などの大口径タイヤでも商談が進む。

 基板検査用針や半導体ウエハー検査用針は、直径40マイクロメートルの供給をはじめ、同20マイクロメートルタイプの試作提案も開始。基板の小型・軽量化に伴う検査ポイントの高密度化に対応する。高級印鑑の印材、アクセサリー材でも商談中だ。

最終更新:9/28(水) 15:00

日刊工業新聞電子版

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