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国内最大級の木質バイオマス発電所、北海道で2020年に運転開始へ

スマートジャパン 9/29(木) 13:25配信

 東燃ゼネラル石油がエンジニアリング会社の日揮と共同で、室蘭市の臨海工業地帯に木質バイオマス発電所を建設する。「室蘭港」の北側に東燃ゼネラル石油が所有する4万平方メートルの遊休地で、以前はガソリンなどの石油製品を貯蔵する油槽所があった跡地だ。

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 発電能力は75MW(メガワット)を想定している。木質バイオマス発電所では昭和シェル石油グループが神奈川県で運転中の「京浜バイオマス発電所」(発電能力49MW)を大きく上回って国内で最大級になる。同規模の木質バイオマス発電所は太平洋セメントと新電力のイーレックスが岩手県に建設する計画を進めていて、大規模な木質バイオマス発電所が全国各地に広がっていく。

 燃料の木質バイオマスには東南アジアから輸入するパームヤシ殻(PKS:Palm Kernel Shell)を利用する。PKSはパームヤシの実から油をしぼった後に残る殻で、安価な木質バイオマス発電の燃料として使われる。発電した電力は固定価格買取制度の対象になって20年間の買取が保証されている。

 室蘭市に建設する発電所の年間稼働日数は明らかになっていないが、1日24時間の連続運転で年間に300日稼働させると、発電量は5.4億kWh(キロワット時)になる。一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算して15万世帯分に相当する。固定価格買取制度で売電すれば年間の売電収入は100億円を超えて、石油主体の事業構造から転換を進める東燃ゼネラル石油の新たな収益源になる。

 室蘭市に日揮と共同出資で「室蘭バイオマス発電」(東燃ゼネラル石油90%、日揮10%)を設立して建設プロジェクトを進めていく。2017年内に着工して、2020年の春に運転を開始する予定だ。発電所の建設と長期にわたる事業運営を通じて地域の活性化にも貢献していく。

100万kW級の火力発電所を静岡と千葉で建設

 東燃ゼネラル石油は2013~2017年度の中期経営計画の中で、成長戦略の柱の1つに電力事業を据えている。電力の小売事業と電源の開発事業を一体で推進する戦略だ。小売事業では企業向けに加えて、2016年4月から家庭向けの「myでんき」を東京・中部・関西電力のエリアで提供開始した。

 一方の電源開発では火力発電所の建設プロジェクトを2カ所で進めている。1カ所は静岡県の清水市で2021年に運転を開始するLNG(液化天然ガス)火力発電所、もう1カ所は千葉県の市原市で2024年に運転を開始する石炭火力発電所だ。

 いずれも東燃ゼネラル石油が所有する遊休地に建設する。両方を合わせた発電能力は2000MW(200万キロワット)以上に達する。2カ所のうち市原市の石炭火力発電所の電力は東京電力に売電することが決まっている。

 室蘭市に建設する木質バイオマス発電所はLNGや石炭を燃料に利用する火力発電所と比べれば規模は小さいものの、再生可能エネルギーで作る電力として価値は高い。室蘭市では大きな港や工場を抱える立地を生かして、再生可能エネルギーの拡大に市を挙げて取り組んでいる。

 2015年に策定した「室蘭グリーンエネルギータウン構想」をもとに、バイオマス・太陽光・風力を中心に再生可能エネルギーの電力を増やしていくのと合わせて、製鉄所で発生する水素も活用したエネルギーネットワークを地域内に構築していく。

 再生可能エネルギーの電力から水素を製造することも検討中で、北海道の新産業として期待の大きい水素エネルギーの一大供給拠点を目指している。地域内で発電した電力が余った場合でも、水素に転換して燃料電池や燃料電池自動車に利用できる。

最終更新:9/29(木) 13:25

スマートジャパン

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