ここから本文です

IT用語解説「チャットボット」とは?

ITmedia エンタープライズ 9/29(木) 16:12配信

●この連載は

 ITの世界は常に新しい専門用語が登場します。これをITが苦手な経営層に正しく伝え、理解してもらうのは案外、難しいものです。そこで、この連載は、数々のIT用語を三段階で説明。5分以内で理解してもらえる解説法を紹介します。三段目の小学生にも分かる説明を読めば、ITアレルギーの人にも分かる説明のコツがつかめるはず。これを読んで、“説明上手な情シス”を目指しましょう!

【その他の画像】

・一段目 ITの知識がある人向けの説明
・二段目 ITが苦手な経営者に理解してもらえる説明
・三段目 小学生にも分かる説明

●「チャットボット」とは

一段目 ITの知識がある人向け 「チャットボット」の意味

 「チャットボット」とは、人間の代わりに自然な話し言葉でコミュニケーションを行えるシステム。昔からコンピュータによる自動問い合わせ応答の仕組みとして研究されていた技術だったが、人工知能(AI)の急速な発達により、人間とより自然なコミュニケーションがとれるようになったことで注目されていいる。

 現在、多くの人がLINEなどのメッセージアプリを利用し、人とのコミュニケーションに「チャット(ネットワークを使い、リアルタイムに文字ベースの会話を行うシステム)」を利用している。チャットボットは、人が問いかけると、あたかも人とチャットしているように対応する。これは、人の問いかけに対して、膨大なデータから最適と思われる対応メッセージを選択して返答する仕組みによるもので、ここには人工知能の技術が使われはじめている。

 チャットボットは、特定の相手(例えば顧客など)とのやりとりを学習することによって、相手の特性などを判断し、より最適なメッセージをやりとりできるようになる。このシステムはモバイル機器と親和性が高く、EC(電子商取引)サービスやコールセンター、医療など、さまざまな分野での活用が期待されている。

 また、現在では何かを調べるときには「検索」を行うことが少なくないが、チャットボットに質問を投げ掛ければ、最適な答えを即座に返してくれるようなシステムも登場している。そのため、検索という行為が不要になるのではないかという見方もある。

二段目 ITが苦手な経営者向け

 「チャットボット」という言葉が注目されています。簡単にいえば、コールセンターに問い合わせをしたら、機械が人間の代わりに「チャット」でやりとりしてくれるシステムのことです。これまでも同様の仕組みはありましたが、「とても人と同じようなコミュニケーションはとれない」という評価がほとんどでした。しかし、人工知能の発達を背景に、より人間に近い自然な言葉で、やりとりができるようになってきています。

 今や多くの人が、LINEやfacebookのメッセージアプリを使い、人間同士での「チャット」を行うっていると思います。それに近い感覚で、チャットボットに問い合わせると、自然な答えが返ってくるのです。

 チャットボットは、例えばコールセンターの問い合わせでの活用が考えられています。その場合、ある人が何度も同じコールセンターのチャットボットに問い合わせをすると、だんだんその人の問い合わせの傾向を学習して、より最適な答えを返すようになります。

 また、ネット通販でチャットボットを利用した場合は、ユーザーが何かを買おうとしたときにチャットボットに「○○○(欲しいもの)を探して」と告げるだけで、問い合わせ主の傾向を把握したチャットボットが最適な商品を提示してくれるようになります。

 そうなると、検索したり、入力したりする必要がなくなります。その結果、検索するという行為自体が不要になるとも考えられています。

 またチャットボットはモバイル機器と親和性が高いため、メッセージアプリを提供している企業では、この技術の研究開発に余念がありません。

三段目 小学生向け

 皆さんはLINEを使っていますか? 「おはよう」とか「帰りにどこいく?」なんて友達とやりとりするのは楽しいですよね。

 皆さんが、LINEなどを使って友達や家族とメッセージのやりとりをしているのは、メッセージアプリといって、スマートフォンで使う仕組みです。そのメッセージのやりとりのことを「チャット」といいます。ところが、そのチャットの相手が機械だったらどうなると思いますか?

 今、「チャットボット」という技術が注目されています。これは機械がまるで人のようにやりとりをする仕組みのことです。そうなると、「え? 今やりとりしていた相手は機械だったの!」と驚くことがあるかもしれません。今、人工知能などが発達しているので、人間同士の会話にかなり近い感覚で、そんなふうに機械と人間がやりとりできるようになってきているんです。

 どういうことかというと、人工知能が人間同士の膨大なやりとりを学習して「こういうことを聞かれたら、人間としてはこう返すのが自然なんだな」「こういうタイプの人はこんなことを聞いてきて、こう答えたら納得することが多いんだな」ということを理解できるようになってきたということなのです。

 また、あなたがいつも同じチャットボット(人工知能)とやりとりしていくと、今度はあなたの好みやクセなどを理解して、さらに「欲しい答え」を言ってくれるようになります。そうすると、例えばあなたが何かを探すときに、スマートフォンに「○○が欲しい」とか「○○が分からない」と聞くだけで、チャットボットが「それはこれです」と答えてくれるようになるかもしれないのです。

 例えば、家の洗濯機が調子悪いとき、お母さんは洗濯機のメーカーに電話をして、どうやって直すのかを聞こうとします。でも、電話がなかなかつながらないこともありますよね。もし電話がつながったとしても、出た人に故障のことをうまく説明できないかもしれません。

 そうなると、問い合わせる人もメーカーの人も大変です。しかし、そのメーカーがチャットボットを使って問い合わせを受けるようになると、お母さんはスマートフォンで「何となくこんな感じで調子悪い」と告げるだけで、最適な答えを返してもらえるようになります。これがチャットボットに期待されていることなのです。

 今は、洗濯機メーカーは、電話での問い合わせがあったときのために、たくさんの人が電話を受ける準備して待っているのです。でも、チャットボットが人間の代わりに受けてくれることが本当に実現したら、そんな必要はなくなります。

 これは洗濯機の故障だけに当てはまりません。

 例えば、お父さんやお母さんと旅行に行きたいときでも有効です。旅行のことをチャットボットに相談するのです。このときは、「海の近くでお魚がおいしいところ」などといった、ぼんやりした相談でも大丈夫です。

 すると、あなたの家族のことをよく分かっているチャットボットは、好みの旅行先を選んで、そこへ行くための電車の切符やホテルの予約を取って、支払い手続きも代行してくれるのです。

 だから、いろいろな仕事にこの技術が活用できると期待されていて、世界中で開発競争が行われているんですよ。

 チャットボットは、こうしてみるとても便利ですよね。でも、機械が全てを行ってくれるのはちょっと不思議で、怖いような気もしますね。

●著者プロフィル:ジョーシス編集部

「ジョーシス」は、「情シスライフをもっと楽しく!もっと幸せに!」をコンセプトに、「情報システム部門=情シス」で働く人たちの生活全般を応援するユニークな記事やコラムを発信する情報サイトです。

最終更新:9/29(木) 16:12

ITmedia エンタープライズ