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<Behind the CAMERA>イギリスの名優ジュード・ロウは、磁石みたいに人を惹き付ける

Stereo Sound ONLINE 2016/9/29(木) 12:40配信

演技派2人が見せる、天才作家と編集者の濃密な関係

 ジュード・ロウとコリン・ファースが静かなる演技バトルを繰り広げる『ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ』は、必見! ジュードが演じるのは天才作家トマス・ウルフであり、コリンは彼の才能を見いだし磨き上げる名物編集者マックス・パーキンズを演じている。

 いや~、とにかく巧いのよ。2人ともイギリス屈指の演技派だが、実在していた生粋のアメリカ人になりきっている。

 とくにノース・カロライナ州生まれのトムを演じるジュードは、軽い南部訛りで作家の迸る激情を体現。天真爛漫ないっぽうで人生への絶望的な悲しみに苦しむ姿には、誰もが惹きつけられる。蠱惑の男は、ジュードにお似合いだ。

ニューヨークまで行ってまさかのドタキャン!

 ジュードとの思い出で強烈だったのは“鬼の形相”だ。

 それを見たのは2004年、夏のニューヨーク。『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』のジャンケットで数人の外国人記者とホテルの一室で待機していたが、パブリシストがやって来ていきなり「ジュードは都合が悪くなり、キャンセルです」。

 びっくりしつつも「午後に約束していた個別インタビューは大丈夫よね?」と確認すると、「ごめん、そっちもキャンセル!」と取りつく島もなし。

 もう、脱力で廊下に出ると、な、な、なんとジュードがそこでタバコをスパスパ吸っているではないか! しかも怒りに満ちた“鬼の形相”で……。怖かったぁ。 

 後に知ったキャンセル理由は、私の前に取材をしたジャーナリストたちの質問が、当時交際していたシエナ・ミラーを含めたプライバシーに関することばかりだったから。

 まったく主演作に触れないことに腹を立てたジュードが途中で席を立ち、その後のインタビューもすべてキャンセルにしたのだとか。もう、どこの国のジャーナリストだよ、そんな失礼なことをするのは!

 ニューヨークくんだりまで来てお目当てのジュードにドタキャン食らうなんて有り得ない。まぁ、グウィネス・パルトロウの取材はできたけど……疲労感は増すばかりだった。

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最終更新:2016/9/29(木) 12:40

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