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「危機感失わせる」 県警、手紙詳細施設に伝えず

カナロコ by 神奈川新聞 9/29(木) 8:10配信

 相模原市緑区の障害者施設で46人が殺傷された事件の前に容疑者が衆院議長に宛てた手紙について、県警は28日、施設を運営するかながわ共同会に内容の詳細を伝えなかった理由を「異常性を疑わせるさまざまな記載がある」とし、「捉え方によっては施設関係者の危機感を失わせる結果も考えられ、状況が明らかでない時点で示すのは必ずしも適切ではないと考えた」と説明した。

 県議会防災警察常任委員会で、自民党の田中信次氏(横浜市泉区)の質問に小島伸治生活安全総務課長が答えた。

 内容の詳細が伝わらなかったことによる県警と共同会の容疑者に対する危機感の差については、事件前に連携して防犯カメラを設置した点などを挙げ「危険性は施設側においても理解されており、危機意識は共有されていた」との認識を示した。

 容疑者は「職員は結束バンドで身動き、外部との連絡をとれなくします」「抹殺した後は自首します」などと手紙に記したが、県警は共同会に対し、施設が名指しされ、「危害を加える」としているなどとする概要を伝えるにとどめた。共同会は2日の厚生常任委員会で「いざこざを起こすことや、利用者に乱暴な行為をすることは連想したが、まさか刃物を使うとは」(入倉かおる園長)、「報道で手紙と全く同じことが実行されたと知り、ものすごい衝撃を受けた」(赤川美紀常務理事)としている。

 事件に絡む関係機関の情報共有については県の第三者検証委員会が検証を進めており、21日の初会合では委員から「手紙の内容が分かっていれば、備え方が全く違ったのではないか」との意見も出ている。

最終更新:9/29(木) 8:10

カナロコ by 神奈川新聞