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皆がつましく、「金英蘭法」施行の初日

ハンギョレ新聞 9/29(木) 12:04配信

構内食堂は賑わい、高級レストランは閑散 地域の祭りや行事も縮小・キャンセル 学校の運動会「食事は持ってこないで」

 通称「金英蘭法」(請託禁止法)が施行された初日の28日、韓国が身を低めた。高級レストランは客が減り、官庁の構内食堂は賑わった。行事は縮小されるか、または取り消された。一方では新しい文化の定着に対する期待感もうかがえた。

■賑わっていた官庁の構内食堂
 この日の昼食時間、忠清北道の構内食堂には297人が殺到した。普段の水曜日は平均約250人が利用していのに比べ、50人ほど増加したといえる。普段は外でアポを取っていた公務員らまで構内食堂に来た。構内食堂のペ・ミョンヒ運営主務官は「今後利用客が増えることに備え、普段より食事を多く準備しようとしている」と話した。政府世宗(セジョン)庁舎にある国土交通部のある職員も昼食を構内食堂で食べた。彼は「今後、構内食堂を頻繁に利用すると思う。当分の間、ご飯やお酒の約束は職務の関連性有無とは関係なく、しないようにしている。金英蘭法違反かどうかが曖昧で、とにかく注意するという考えだ」と話した。

 一方、役所の周辺の一部の食堂は閑散としていた。ソウル鍾路(チョンノ)区役所周辺にあるJ飲食店はこの日、昼食営業を完全に取りやめた。この店は看板も出さずに予約客だけを受け付けているが、予約者がいなかったためだ。食堂の運営者は「昨日までは昼食の予約があったが、28日以降の予約がはっきり減った。うちの食堂は公務員が主な顧客層なので影響が大きい。鶏・あひるの水炊きがメインメニューなので、3万ウォン(約2700円)に合わせるのは難しい。メニューを変えるべきか悩んでいる」と話した。

 高級飲食店のなかには3万ウォンのメニューを作ったところもあった。ソウル明洞(ミョンドン)の銀行連合会の建物に入っている宴会場「バンカーズクラブ」は、法の施行初日に合わせ3万ウォンのメニュー9つを新たに打ち出した。前菜からメイン料理、デザートまでのコース料理を、メイン料理中心に簡素化し、価格を合わせた。国内の有名韓牛ブランドである「横城(フェンソン)韓牛」も価格を下げた。江原道横城畜協の韓牛プラザはこの日、2万4000ウォン(約2200円)の新メニューを披露した。新しいメニューはロース100gと薄く切った横城韓牛に刻んだ野菜を入れた韓牛ステーキ(65g)1つで構成されている。2000ウォン(約180円)の味噌チゲとご飯1杯、3000ウォン(約270円)の焼酎1本を注文しても食事費用は2万9000ウォン(約2650円)であり、法が定めた食事代の限度である3万ウォンを超えないと畜協は説明した。

 しかし、直接の影響は主に高級飲食店などであり、家族連れなど一般客が多い食堂や中低価格の食堂はそれほど影響がないようだ。

■地域の祭りなど行事の縮小続々と
 地域の祭りや記者懇談会のような行事も軒並み縮小されるか取り消された。今月30日に開幕する横城韓牛祭りを担当する委員会は、機関長や同郷の人物を招待して開かれる開幕式の晩餐メニューをこれまで行ってきた韓牛焼き肉からユッケピビンバに変えた。横城韓牛祭りのウォン・パルヨン委員長は「韓牛焼き肉を提供すると法に抵触するのではないかと心配する一方で、お客さんががっかりするのではないかとも考え、悩み続けた」と話した。29日から開かれる全州(チョンジュ)世界ソリ(音)祭りの組織委員会も、開幕日の打ち上げ日程を取り消し、開幕公演の入場料を5万ウォン(約4600円)から2万ウォン(約1800円)に下げた。組織委の関係者は「法施行の翌日が開幕日だったので重荷だった。できるだけ縮小して運営する」と話した。ソウルのある国立大学の学部長団と出入り記者たちは29日、近くの韓定食レストランで昼食をしようとしたが、「法施行の翌日に会合するのは荷が重い」との意見が出てキャンセルした。

■まだ慣れない文化…それでも進むべき道
 京畿道庁に設置された「請託禁止法の事前コンサルティングコールセンター」には、この日午後までに100件あまりの問い合わせの電話が相次いだ。コールセンターが先月3日に業務を始めた後、1日の平均問い合わせ件数は15件程度だった。国会や中央省庁を相手に国費の確保などの業務を担当する自治体職員らは「中央省庁の職員がなかなか会おうとしない」といい、困難を訴えた。

 ちょうどこの日運動会が開かれたソウル中区(チュング)のある小学校では、お弁当などを用意して持ち込めないというちょっとした事件が発生した。学校から家庭通信を送り「飲み水を除き、飲み物や食べ物を持ってくるのは一切不可」と通知したためだ。教師らの分まで準備して持ってくるのではないかと考え、このような措置を取ったものとみられる。保護者たちは少量のおやつだけを持ちこみ子どもと一緒に食べなければならなかった。ある保護者は「すぐ隣にいる担任の先生には何も差し上げられなかった。自分たちだけで食べるのは失礼な気がする。なじめない」と話した。

 新しい文化に対する期待感もうかがえた。ある企業の広報担当者は「今朝、あるメディアのフォーラム行事に行ったが、花輪が一つしかなかったのでびっくりした。『金英蘭法時代』を実感した」と話した。食堂のレジの前で各自のカードで支払うために時間がかかる光景も見受けられた。金融委員会傘下のある公共機関の広報チーム長は「当分は昼食や夕食の時間は本当に余裕ができそうだ。個人の時間を持てそうで少し期待している」と話した。

キム・ジフン、キム・キソン記者、各部署総合(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:9/29(木) 12:04

ハンギョレ新聞