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【全国学力テスト】就学援助率の影響薄く…鍵は学校の取組みや学習規律

リセマム 9/30(金) 16:23配信

 平成28年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)では、就学援助率にかかわらず、学習指導の改善に向けた取組みや学習規律ができている学校の平均正答率が高い傾向にあることが、文部科学省と国立教育政策研究所の分析から明らかになった。

図:三重クロス分析

 平成28年度の全国学力テストでは、「児童生徒の経済的な状況」と「学校の取組み」と「学力」の関係をみるため、就学援助率、学校質問紙調査項目、学力の3つを分析する「三重クロス分析」が初めて行われた。

 三重クロス分析によると、「児童生徒は、自らが設定する課題や教員から設定される課題を理解して授業に取り組むことができている」などの項目で、「その通りだと思う」と回答した学校は、就学援助率にかかわらず各教科で平均正答率が高かった。

 また、「熱意を持って勉強している」「授業中の私語が少なく、落ち着いている」と、学習規律の項目で肯定的な回答をした学校の方が、就学援助率にかかわらず各教科の平均正答率が高い傾向にあった。

 平成22年度まで3年間にわたる全国学力テスト結果の分析では、「就学援助を受けている児童生徒の割合が高い学校の方が、その割合が低い学校よりも平均正答率が低い傾向がみられる。しかし、就学援助を受けている児童生徒の割合が高い学校の中にも、平均正答率が高い学校がある」とされていた。

 さらに、平成27年度の分析では、「就学援助を受けている児童生徒の割合が、学力と関連が比較的強いことが明らかになった」とし、学力に与える影響が大きい項目に関しては、その影響を統制したうえで、分析することも必要とした。

 平成28年度の三重クロス分析では、就学援助率が低い学校でも、主体的・対話的で深い学びの視点による学習指導の改善に向けた取組みや学習規律の状況によっては、学力向上に結び付くことを示す結果となった。

 全国学力テストは、児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策や教育指導の改善・充実に活用するため、平成19年から実施している。平成28年度は、全国の小学6年生と中学3年生を対象に国語、算数・数学および質問紙調査を4月19日に行った。熊本地震の影響により、熊本県、宮崎県、大分県の一部では調査実施を見送っている。

《リセマム 奥山直美》

最終更新:9/30(金) 16:23

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