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真に快適なゲームマシンとは? その答えは「ダブル水冷」かもしれない

ITmedia PC USER 9/30(金) 0:25配信

 マウスコンピューターの「G-Tune」ブランドは、ハイエンドゲーミングPCの選択肢として「ダブル水冷モデル」を用意しているのをご存じだろうか。

【写真】静かでよく冷える「ダブル水冷」クーラー

 通常のデスクトップPCは空冷だが、水冷によるクーラーも追加し、CPUとGPU(グラフィックスカード)の両方を共通のラジエーターで冷却することで、高性能と静音性を両立できるのが強みだ。このダブル水冷モデルが、グラフィックスカードのGPUを最新世代のGeForce GTX 1080/GeForce GTX 1070にリニューアルしてより強力なマシンとなった。

 ダブル水冷モデルは「コンセプトモデル」として販売ページが独立して設けられており、ベースモデルは合計8種類ある。ベースとなるボディーはミドルタワー型の「NEXTGEAR」シリーズとフルタワー型の「MASTERPIECE」シリーズから、プラットフォームはLGA1151/Z170チップセットとLGA2011-v3/X99チップセットから選べるなど豊富な選択肢が用意され、それぞれBTOでスペックをカスタマイズできる。

 今回はその中から、Core i7-6700KとNVIDIA GeForce GTX 1080を搭載したNEXTGEARシリーズの上位モデル「プラチナモデル カスタム(NEXTGEAR i650PA7-SP3-DL)」を入手した。早速その実力を検証しよう。

●ゲームを快適に楽しめるパワフルなシステム

 基本スペックはハイエンドゲームマシンにふさわしい内容だ。CPUにはSkylakeの開発コード名で知られるIntelの第6世代Coreプロセッサで最上位に君臨するCore i7-6700K(4.0GHz/最大4.2GHz)を採用する。ハイスペック志向の自作PCでも定番のCPUだ。

 メモリは最大64GBまで、データストレージはSSDとHDDを最大3台まで選んで購入できる。SSDは容量が最大960GB、パフォーマンス重視ならばPCI Express/NVMe対応の「Samsung SM951」(256GB/512GB)を指定することも可能だ。プリインストールOSは、64bit版のWindows 10 Home/Pro、Windows 7 Professional(SP1)が用意されている。

 今回の評価機は、16GBメモリ、240GB SSDと2TB HDDの組み合わせで、SSDはA-DATAの「S550」、HDDはSeagateの「ST2000DM001」を搭載していた。OSはWindows 10 Homeだ。

●最新「Pascal」世代のNVIDIAハイエンドGPUを搭載

 ゲームプレイの快適さに最も影響のあるグラフィックスカードには、NVIDIAの最新ハイエンドGPUであるGeForce GTX 1080を搭載したカードを採用している。

 Pascalの開発コード名で知られる最新世代のマイクロアーキテクチャ、FinFETを導入した16nmプロセスルールの採用によって電力効率が改善され、NVIDIAが「GeForce GTX 980のSLI(2枚差し)より高速」というほど大幅にパフォーマンスが向上した。さらにグラフィックス専用メモリも8GBと大容量を搭載するほか、DisplayPort 1.4、HDMI 2.0bと最新の高速なインタフェースにも対応し、高解像度でのゲームプレイやVR(仮想現実)にも適している。

 評価機のグラフィックスカードには、MSIのロゴが付いていたが、クーラーはマウスコンピューターオリジナルのダブル水冷仕様だ。水冷のメリットは、熱移動を迅速に行えることに加えて、移動経路をチューブでコントロールできるため、騒音源となるファンの数や回転速度を最小限に抑えられる点にある。

 このダブル水冷モデルでは、背面の排気口部分に冷却用のラジエーターを設置し、CPUとGPUから移動した熱をさます。PCケースの排気ファンがラジエーターの冷却を兼ねているため、通常はCPUファン、GPUファン、ケースファン(排気)と3つのファンが必要なところを1つの12cmファンのみに削減できている。

 また、評価機には従来より厚みのある54ミリ厚の大型ラジエーターが搭載されていた。大型化により放熱面積を稼げるため、より高い冷却効率が期待できる。直販ページによれば、これは10月3日までの期間限定とのことだ。

●個性的な外観と機能性を兼ね備えたケース

 PCケースは、NEXTGEARシリーズでおなじみのミドルタワー型だ。中世の騎士の仮面を連想させる個性的なフロントマスクを装備しており、電源状態を示すLEDが仮面の内側から青く光る目のように見える演出も印象的だ。このフロントマスクは着脱可能で、留め具部分を隠すキャップパーツも付属するので、シンプルなデザインを好むユーザーでも問題ない。

 天面の手前には床置きを想定して端子類が配置されており、ヘッドフォン出力、マイク入力と2基ずつのUSB 3.0とUSB 2.0のほか、10メディア対応マルチカードリーダー(SDXCメモリーカード、microSDXCメモリーカード、メモリースティックPro Duo、xDピクチャカードなどに対応)を標準で装備する。

 電源ユニットは容量が700Wで、80PLUS BRONZE認証モデルを標準で搭載している。BTOでは変換効率が非常によい(=電源自体の消費電力が低い)80PLUS Platinum認証の850Wモデルのほか、同じく80PLUS GOLDの1200Wモデルも選択できる。標準構成では700Wで十分だが、1200Wならば、将来的に大きな拡張を考えている場合にも対応できる。

●ハイエンドゲームマシンとして文句のない性能

 それでは各種ベンチマークテストでダブル水冷モデルの性能をチェックしよう。評価機の構成は、CPUがCore i7-6700K(4.0GHz/最大4.2GHz)、メモリが16GB(PC4-17000 8GB×2)、グラフィックスカードがGeForce GTX 1080(8GB)、メインデータストレージが240GB SSD、OSが64bit版Windows 10 Homeだ。高性能なモデルということで、テストは4K解像度(3840×2160ピクセル)のリッチな環境で行った。

 CINEBENCH R15のスコアは、CPUで880cb、CPU(シングルコア)で179cbと、Core i7-6700K搭載機として妥当なスコアだ。ハイスペックなCPUのパフォーマンスをしっかり引き出せている。

 ストレージの性能は、CrystalDiskMark 5で測定した。Serial ATA 6Gbps対応のSSDとしては標準的なスコアだろう。さらに上を目指すならば、PCI Express/NVMe対応のSamsung SM951という選択肢もある。

 PCで行う一般的な作業をシミュレートする内容のPCMark 8はハイエンドマシンとして申し分ないスコアだった。このテストには高解像度になるほど不利な内容も含まれているが、そうした不利も感じさせない。オフィス、ゲーム、クリエイティブ、どんな用途も快適にこなせる。

 3D描画性能も当然優秀だ。ハイエンドゲームマシン向けのテストである3DMark/FireStrikeでは17000を超えるスコアをマークした。4K解像度を想定したFireStrike Ultra、DirectX 12対応テストのTimeSpy、いずれのスコアも優秀だ。

 FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマークでは4K解像度(3840×2160ドットフルスクリーン)の最高品質(DirectX11モード)でも「非常に快適」評価のスコアだった。

●ダブル水冷モデルの冷却能力は優秀

 ダブル水冷モデルということで、静音性と冷却性能も確かめてみた。

 動作音については、アイドル時でもそれなりの音はするが、ゲームプレイをしてもほとんど変わらない点に注目したい。CPUに最大級の負荷がかかる場合のみ一段階大きな音になるといった具合だ。

 一方、FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマーク実行中の温度を計測してみると、GPUは最大でも54度と強力に冷えており、CPUの温度も最大62度と十分に冷却できていることが分かる。特にGPU温度の低さは、水冷システムならではだ。

 1年ほど前にGeForce GTX 980搭載のダブル水冷モデルを評価したことがあるが、ラジエーター大型化の効果か、当時よりも静音性は確実に向上している印象だ。この大型ラジエーターは10月3日までの期間限定とされているが、今後BTOで選択できるようになるならば、ぜひ選択することをおすすめしたい。

・正面15cmの距離から測定した騒音レベル(室温27度)
・アイドル時:39.6dB
・低負荷時:39.8dB
・高負荷時(3DMark):40.8dB
・高負荷時(CINEBENCH):42.1dB

・FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマーク(DirectX11/最高品質/3840×2160ピクセル)実行中の最高温度
・CPU:62度
・GPU:54度

●コスパも魅力のハイパフォーマンスなゲーミングPC

 マウスコンピューターのWebサイトでの直販価格は、22万4424円(送料込み税込)だ。最新のGeForce GTX 1080搭載グラフィックスカードに、第6世代Coreプロセッサの最上位モデル、16GBの大容量メモリ、そしてSSDとHDDのデュアルストレージというゲームマシンとしてソツのない構成に「ダブル水冷」という付加価値も備えているのだから、決して高くはない。むしろ買い得だろう。

 特に、1年前や半年前の似たようなハイエンドゲーミングマシンの価格と比べると、随分と安く感じる。ドル円相場の円高傾向もあって最近はPCパーツの価格が下がってきているが、そのあたりもしっかり反映されているようで、今が買い時ではないだろうか。ゲーミングやVR向けにハイパフォーマンスなPCを探している方にとっては、実に魅力的な選択肢だ。

最終更新:9/30(金) 0:25

ITmedia PC USER