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県警本部長「ロープは命綱」 識者批判「活動を逸脱」

琉球新報 9/30(金) 13:21配信

 米軍北部訓練場内でヘリパッド建設に抗議していた市民が機動隊にロープで縛られた問題で29日、池田克史県警本部長は「(抗議している現場が)急斜面で滑落する恐れがあるので、命綱の代わりにロープを結び付けた」と述べ、「ロープで拘束したということではない」との見解を示した。同日の県議会一般質問で花城大輔県議(沖縄・自民)の質問に答えた。


 池田本部長は、抗議活動をしていた市民ら約30人のいた現場が急斜面で、伐採した木が落ちてくる危険性があったことを指摘。防衛局員らの警告に市民らが従わなかったため、機動隊が「災害救助をするような感じ」で谷底から運び上げたと説明した。また、市民らが米軍提供施設内に入ってることに2度言及し、「刑事特別法に違反している」と強調した。

 名桜大の大城渡上級准教授(憲法学)は、「ロープでの身柄拘束は実質上の逮捕に当たる」と指摘する。「市民の安全確保を目的としているかもしれないが、当該行為は明らかに必要最低限の警察活動を逸脱している」と厳しく批判した。

 警察と市民らの“対立”が深まっていく現状に対して、「警察が過剰に関与することで、本来は正当な表現であるはずの抗議活動が『犯罪行為』として誤解されてしまうのではないか」と懸念を示し「民意を反映した警察活動の監督がなされるよう、きちんと声を上げなければならない」と強調した。

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「警察法2条 責務を達成」/ロープ拘束で警察庁
 国際環境NGO「FoE Japan」などが29日、米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を巡る対応について防衛省と警察庁の担当者を呼んで、東京の参院議員会館で説明を受けた。機動隊が28日に現地で建設に反対する人々をロープで縛って排除した問題について、警察庁の担当者は「警察法2条の責務を達成するために実施した」との説明を繰り返した。

 国際環境NGOと同席した小口幸人弁護士は「基地内で警察法が行使できるのか」と問題視。警察法2条は『不偏不党且つ公平中正』とある。危険があれば工事を止める判断もできるのではないか」と、防衛省側に偏っていると批判した。

琉球新報社

最終更新:9/30(金) 13:21

琉球新報