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<君の名は。>SNS世代に受けた理由と新海監督の作家性

まんたんウェブ 10/1(土) 9:00配信

 ジブリ作品以外の国内アニメでは、初の100億円突破を果たした新海誠監督の劇場版アニメ「君の名は。」。関係者の誰もが予想していなかった快進撃の理由を、週に約100本(再放送含む)のアニメを視聴する“オタレント”の小新井涼さんが独自の視点で分析する。

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 「君の名は。」が、ついに興行収入100億円を突破しました。ここまでくると、もはや話題を通り越して一種の社会現象です(なぜか私まで、これを打つ手に鳥肌が……)。それだけ多くの人々が「心をつかまれる瞬間」、「リピート鑑賞してしまう理由」とは一体何なのか。そこからこの作品の、ある特徴が浮かび上がってきました。

 今作において最も「心をつかまれる瞬間」。そのトリガーは、2人の主人公・瀧と三葉の入れ替わりが途切れることにあります。つい最近まで、スマホの日記を通してやりとりしていた相手とのつながりが、いとも簡単に断絶される。それは私たちにも身近な、“消えたら終わり”のネット上でのつながりと似ています。

 どんなに仲良くしていても、SNSのアカウントが消えればもう会えることはなく、徐々にその存在すら忘れてゆき、「自分の妄想だったのでは」とすら思った時にそれを否定する痕跡も残っていません。身に覚えのあるその喪失感は、三葉への心配、会いに向かう瀧へのシンパシー、たどり着いた真実の衝撃を増幅させ、私たちをより一層、物語へと引き込んでゆくのです。

 ネット上のつながりといえば、SNSで今作を検索するとリピート鑑賞する人の投稿もかなり目立ちます。中でも気になったのは、Twitterや、普段アニメをあまり見ない人の感想に多い「難しかったからまた見る!」というものでした。

 くわしく聞いてみると、どうやら青春映画だと思って見た人には、物語の重要なポイントとなる「●●●●●●」になじみがなかったようなのです。

 アニメ好きにとっては、ひとつのジャンルとしても確立しているほど慣れ親しんだ要素だったので、これは意外な盲点でもありました。しかし、たとえ一度で分からなくても、理解したいからと複数回視聴させてしまうほどの作品の求心力……。これはかつて「一度見ただけでは分からない」と言われていた「千と千尋の神隠し」や「もののけ姫」をほうふつとさせます。そう考えると、原作小説が合わせて売れているのは「分からなかった部分の補完」という理由もありそうですね。

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最終更新:10/1(土) 10:30

まんたんウェブ

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