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【ドクターQ&A】高コレステロール血症は数多くのNEATでエネルギー消費を

デイリースポーツ 9/30(金) 14:00配信

 【Q】健康診断で高コレステロール血症を毎年指摘されています。食事は自分なりに気を付けているつもりですが、運動は忙しいために全くしておりません。どうしたらよろしいでしょうか?(40代男性)

 【A】高コレステロール血症は基本的に症状がありませんが、高血圧や糖尿病と同様に将来の心臓病や脳卒中に至る危険性が高くなることから高値の場合には治療が必要となります。

 治療の3本柱は食事・運動・薬ですが、忙しい現代人において質問者の方のように運動する時間を作るのは非常に難しいことです。このため皆様にお勧めしているのが、日常生活にちょっとした工夫を取り入れることで、エネルギー消費を増やす方法です。

 具体的には通勤での階段の昇り降りや、電車内で立って移動すること、こまめな家事などを1日のうちに数多く行うことです。この運動以外での身体活動によるエネルギー消費をニート(※NEAT)と呼びます。仕事につかない若年層の呼び名であるニート(NEET)とは似て非なるものです。

 実際、過去の論文では痩せている方は太っている方よりも1日平均で約2・5時間多く立っていたとの報告があり、これをカロリーに換算すると約350キロカロリー、かけそば1杯分とほぼ同じエネルギー量になります。

 また、一般の方における1日の消費カロリーは運動よりもニートで消費するカロリー量の方が多く、多い人では1日最大約2000キロカロリー程度、余分に消費するとされています。リビングやお風呂、トイレなどの掃除、スーパーでの買い物、子供と公園で遊ぶことなどは、カロリーを消費するのみならず、家族にも感謝されることから一石二鳥です。

 このように一つずつの動作は軽くても、活動の頻度を増やすことで1日の消費エネルギーを増やすことができますので、ご自分のライフスタイルに合わせて少しずつでも実践して頂けたらと思います。

 (※)ニート 非運動性熱産生、Non Exercise Activity Thermogenesisを略してNEAT。特別な運動ではなく、日常生活に伴って消費するエネルギーのこと。

 ◆回答者プロフィール 荒木正(あらき・ただし)03年、東邦大学医学部卒。東邦大学医療センター大橋病院などに勤務後、16年に東京都江東区に亀戸内科クリニック開設。循環器・糖尿病内科医として地域に密着。総合内科専門医。循環器専門医。

最終更新:10/4(火) 11:11

デイリースポーツ

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