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500円近い三菱自動車の株価、実質的には「額面割れ」状態

投信1 9/30(金) 12:15配信

30年近く前、PBR1倍割れは大騒ぎとなっていた

1980年終盤のバブル経済期、株式市場でPBR(株価純資産倍率)が1倍割れとなる銘柄が出ると、かなりの大騒ぎになりました。

PBR1倍割れとは、株価が1株当たり株主資本額(以下、BPS)を下回ることです。なお、BPSは1株当たり純資産額と称されることもあります。厳密には「株主資本額≠純資産額」となるのですが、ここでは簡単にするため、等しいという前提でお話しさせていただきます。

ザックリ言うと、BPSは企業の解散時における1株当たりの純資産価値(資産から負債を差し引いた額)となります。株価がBPSを下回ることは、解散価値(倒産価値とも言われます)よりも低く評価されているということになり、非常に割安な状態と判断されていました。

逆に、PBR1倍を下回る株価が長く続くと、“この会社は何か良くないことが起きているのでは?”という疑念の目が向けられたものです。

今やPBR1倍割れ銘柄は全くめずらしくない、一時は半数以上に

しかし、その後はバリュエーションの多様化等により、PBRを重視する風潮は大幅に薄れています。実際、今年2月の株価急落時には、東証1部上場銘柄の50%超がPBR1倍割れになったと言われています。

また、現在も30%以上の銘柄がPBR1倍割れと見られます。少なくとも、PBRが企業の倒産リスクを計る指標でなくなったのは事実でしょう。事実、株価がPBR1倍割れでも、財務体質が健全でグローバルに事業展開している企業は少なくありません。

それでは、個人投資家が企業の倒産リスク、将来の事業リスクを察知するには、どの指標を見ればいいのでしょうか。

株価が「額面割れ」状態にある企業は要注意

最も注意すべきは、株価が「額面割れ」となっている時です。かつて、株式には、その券面に表示された「額面価格」というものがあり、その多くが50円でした(ごく一部、500円や50,000円もありました)。

言い換えると、株券そのものに50円の価値があり、これにプレミアムが乗った価格が「株価」ということです。そして、株価が50円を下回ると、株価はプレミアがなくなって“無価値”と判断されるのです。これが「額面割れ」ですが、滅多に起きない事象です。

なお、2001年に商法(現在の会社法)が改正され、株券の電子化などを背景に、この額面価格は廃止されています。現在、全ての株式が「無額面株」となっていますが、「額面価格」という考え方は今でも確実に残っており、新聞の株価一覧面でも表示されています。

そして、株価が「額面割れ」の状態にある企業は、“何か大きな問題を抱えているのでは?”と怪しまれても全く不思議ではありません

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最終更新:9/30(金) 12:15

投信1

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