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幕末~明治の柿右衛門製色絵大皿、有田町のギャラリー入手

佐賀新聞 9/30(金) 11:34配信

◆多彩な色で製陶作業伝える

 幕末から明治期の製陶作業を描いた色絵の大皿「色絵画賛付製陶之図大皿」を、西松浦郡有田町のギャラリーが入手した。10、11代時代の酒井田柿右衛門窯で作られたとみられる。窯の様子を描いた大皿で多彩な色を使った作品が見つかったのは初めて。県立九州陶磁文化館の鈴田由紀夫館長は「当時の窯の様子を知る貴重な資料。年代特定や制作の背景などの調査が必要」と今後の研究を期待した。29日、報道陣に公開された。

 大皿は直径61センチ。ギャラリー花伝代表の蒲地(かもち)孝典さん(67)が8月に米国のオークションで競り落とした。落札額は非公表。同時期の窯を描いた大皿は、青一色で描写した佐賀県重要文化財の「染付有田皿山職人尽(づく)し大皿」(陶磁美術館)と、オランダ、英国で同じ絵柄が1枚ずつ確認されている。

 表には陶土作りからろくろ成型、絵付け、窯たきなどの職人の姿が40人以上描かれている。上部(画賛)には、当時伝承されていたとみられる柿右衛門家の歴史や白磁の始まりをつづる。唐花唐草文様を施した裏面には中央に「酒井田柿右衛門製」の文字と、商標の「渦福」を記している。

 鈴田館長は、描かれている花瓶の形や職人がまげを結っていることから「江戸時代終わりから明治初めにかけての作」と鑑定した。

 明治期の輸出有田焼を30年以上収集する蒲地さんは「海外に有田焼をアピールするために作られたのだろう。有田焼創業400年に入手でき、不思議な縁を感じる」と話した。11月3~5日に有田町の同ギャラリーで公開する。

最終更新:9/30(金) 11:34

佐賀新聞