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「マツタケ」は、江戸時代は庶民の食べ物だった?

TOKYO FM+ 9/30(金) 11:50配信

実りの秋。食欲の秋。皆さんはこの季節の旬の食べ物といえば、どんなものを思い浮かべますか? サンマやイモ、栗、かぼちゃ、柿や梨やぶどう……。全部美味しいですが、秋はやっぱりきのこ!という方もいるのでは。今回は江戸時代から愛されていた「きのこ」のお話です。

シイタケ、しめじ、マイタケにえのき、そしてマツタケ!
皆さんはどのきのこが好きですか?
秋の味覚といえば、やっぱりきのこ。
日本人は世界でも特に、きのこ好きの国民と言われており、それは江戸の昔も同じことでした。

「菌譜(きんぷ)」というものをご存知でしょうか。
菌類について調べて図説した書類のことを指します。
日本では江戸の昔から優れた菌譜があり、中でも毛利梅園という学者の菌譜は素晴らしいと言われています。
およそ150種類のきのこがカラーで詳細に紹介されており、その絵の美しさは今見ても遜色ありません。

また、江戸っ子のレジャーのひとつとして、きのこ狩りが行われていました。
籠を持って近くの里山まで行き、きのこを取って帰るイベントは「茸(たけ)狩り」と呼ばれ、特に女性に人気だったそうです。
シイタケやヒラタケなどが食べられていましたが、今よりもずっと気軽に食されていたのが「マツタケ」。
どうやら現代ほど希少価値はなかったようで、庶民も口にすることができました。

当時のレシピ本「料理珍味集」によると、江戸っ子のマツタケ調理法はこうです。
「松茸笠軸よきほどに薄く切 寒鍋(からなべ)に入いる也 灰汁気出るを捨て 醤油をさしいりて柚酢かける」
煎ったマツタケに醤油をちょっとかけ、柚を絞って食べる……うーん、間違いありません。

ちなみに、当時からきのこ狩りでも「危険な毒きのこ」は認識されていました。
たとえば「カエンダケ」と呼ばれるきのこは当時の文献にも「大毒ありといへり」と書かれており、触れるだけで皮膚がただれ、間違って食べたら命を落とすものだそうです。

先人たちが見つけてくれた、美味しい美味しいきのこ。
今年の秋も、たっぷり堪能しちゃいましょう!

(TOKYO FMの番組「シンクロのシティ」2016年9月29日放送より)

文/岡本清香

最終更新:9/30(金) 11:50

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