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中堅コンビニ、生き残りへコインランドリー

ニュースイッチ 9/30(金) 11:40配信

「コミュニティ・ストア」が店舗内に。3強へキラーコンテンツで勝負

 コンビニエンスストア業界でセブン―イレブン・ジャパン(東京都千代田区)、ファミリーマート(同豊島区)、ローソンの“3強”への集約が進んでいる。中堅コンビニは業績面や存在感で苦戦を強いられている状況だ。大手との合併や連携だけではない生き残りの策として、「規模で追いつけないなら、キラーコンテンツの『点』で勝負する」(横山敏貴国分グローサーズチェーン社長)戦略で、付加価値サービスや商品力強化による商機を探っている。

 関東や東海、関西地域を中心に「コミュニティ・ストア」を展開する国分グローサーズチェーン(東京都中央区)は、コミュニティ・ストア名古屋北 清水三丁目店(名古屋市北区)で、コインランドリーを11月に設ける。

 洗濯や乾燥の待ち時間に、買い物やイートインコーナーで飲食をするといった需要を見込む。「大きい敷地を持つ店舗オーナーに提案したい」(横山社長)と、今後の展開も視野に入れる。

 スリーエフは一部の商品を、特定の店舗のみで販売する取り組みを進めている。全店一律の品ぞろえにこだわらないことで、地域のニーズや特徴がある商品を柔軟に扱うことができる。4月に起きた熊本地震の復興支援では、少量生産品の販売にこの仕組みを生かした。

 9月9日には千葉県と埼玉県で、ローソンとの協業となるダブルブランド店舗「ローソン・スリーエフ」の出店を始めた。その一方で、山口浩志社長は自社のブランドについて「書籍や青果が充実しているといった特徴を出す」としており、存在感の発揮に意欲を示す。

 強みとするコールドスイーツをテコに、高付加価値化を進めるのはミニストップ。定番のソフトクリームよりも100円高い、消費税込みの価格が320円の「プレミアム安納芋ソフト」を10月下旬に出すなど、大手3社にはない品ぞろえに磨きを掛ける。

 所属するイオングループ内でのサンドイッチの共同開発も、2017年春をめどに実施する。ミニストップが中心になって開発した商品を、イオン各社で販売することで規模のメリットを生かし、品質向上につながるとしている。

 “3強”の動きも激しさを増している。最大手のセブン―イレブンは8月、店舗数が単月では17年2月期で最多となる184店増となり、1万9000店を超えた。ファミリーマートは9月1日のユニーグループ・ホールディングス(HD)との経営統合で、運営するコンビニ店舗数は1万8000店超となった。ローソンについては筆頭株主の三菱商事が16日、子会社化で基盤強化を目指す方針を示した。

 こうした中、中堅コンビニは「4位以下は厳しい判断を迫られているが、マネをしても同質化するだけ」(横山国分グローサーズチェーン社長)との判断の下、小回りが利くニッチ市場で勝負を仕掛ける方針だ。

日刊工業新聞第ニ産業部・江上佑美子

最終更新:9/30(金) 11:40

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