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キャセイパシフィック航空、羽田からジャンボ最終便出発 747-400退役

Aviation Wire 10/1(土) 13:12配信

 キャセイパシフィック航空のボーイング747-400型機(登録番号B-HUJ)による商業運航の最終便が10月1日、羽田空港から香港へ出発した。1979年8月に最初の747が就航して以来、およそ37年で旅客型の運航を終える。

◆出発前に機体見学会

 ジャンボの愛称で親しまれた747-400の最終便となったのは、羽田発香港行きCX543便。乗客354人(うち幼児3人)とパイロット2人、客室乗務員17人を乗せ、定刻の午前10時35分に羽田を出発した。国際線ターミナル屋上の展望デッキには多くのファンがカメラを手に集まり、747-400によるラストフライトを見送った。

 出発前には、Facebookから応募した人の中から抽選と審査で選ばれた10人を、機内見学会に招待。客室乗務員や空港スタッフによる機体の説明を受け、ビジネスクラスがある2階席や、ファーストクラスのある機体前方部を撮影し、駐機場から機体外観を撮った。

 また、搭乗口前では、747就航から現在までの歴代制服を着用した客室乗務員との記念撮影会が開かれ、乗客や見学会の参加者が記念写真に収まっていた。最終便のクルーも搭乗口前に並ぶと多くの乗客が近くに押し寄せた。

 機体が142番駐機場から離れると地上係員や社員が手を振って見送り、別れを惜しんだ。

 キャセイパシフィック航空が運航する747-400最終便の座席数は359席。メインデッキ(1階席)がファーストクラス9席、ビジネスクラス24席、プレミアムエコノミークラス26席、エコノミークラス278席、アッパーデッキ(2階席)がビジネスクラス22席だった。

◆747-8Fは全機受領

 キャセイパシフィック航空は、1978年に2月に747-200をボーイングへ発注。1979年8月に初号機(VR-HKG)が就航した。その後、1985年に2階部分を延長した747-300が就航し、コックピットの電子化で機長と副操縦士による2人乗務が可能となった747-400は、1989年に初号機を受領した。

 ボーイングの発注リストによると、キャセイパシフィック航空は58機の747を導入。747-400は旅客型を17機、貨物型を12機受領した。

 キャセイパシフィック航空は747-400の旅客型を現時点で3機保有。羽田、成田、台北と香港を結ぶ路線を中心に投入していた。貨物型の747-400Fは、年内に売却する。

 747-400の後継機して開発された747-8は、貨物型の747-8Fを14機発注し、全機を受領済み。747-400Fからの置き換えが進んだ。

 キャセイパシフィック航空によると、同社は747シリーズで約1億6000万人の乗客を世界各地に運び、総飛行距離は月までの往復2700回に相当するという。香港の啓徳(カイタック)空港を最後に離陸し、現在の香港国際空港に最初に着陸したことから、同社では「747は香港の航空業界の歴史にとって重要な役割を果たし、乗客にも思い出深い機種」としている。

 キャセイパシフィック航空は、747の退役計画を1年前倒しして実施。今後の国際線用機材として、エアバスA350 XWBを46機発注済みで、標準型のA350-900を20機、長胴型のA350-1000を26機導入する。A350-900の初号機(B-LRA)は5月30日に受領し、年内にA350-900を12機受領予定で、A350-1000は2018年以降の導入となる見通し。

◆退役進むジャンボ

 747は燃油費の高騰や飛行機の技術的な進歩により、世界的に退役が進んでいる。日本では、全日本空輸(ANA/NH)が2014年3月31日に運航した那覇発羽田行きNH126便を最後に、旅客型が全機退役。現在日本国内で運航されている747は、政府専用機と日本貨物航空(NCA/KZ)の貨物型のみとなった。

 国内に乗り入れる海外の航空会社が運航する747も、KLMオランダ航空(KLM/KL)が9月3日の成田発アムステルダム行きKL862便を最後に日本路線から姿を消すなど、世代交代が進んでいる。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:10/1(土) 15:01

Aviation Wire