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<小野憲史のゲーム時評>ゲームの試遊タイトル数「0本」の割合が倍増 ゲームショウの意外な動向

まんたんウェブ 10/2(日) 10:00配信

 超硬派のゲーム雑誌「ゲーム批評」の元編集長で、現在はゲーム開発と産業を支援するNPO法人「国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)」代表の小野憲史さんが、ゲーム業界の現在を語る「小野憲史のゲーム時評」。今回は、イメージとは違う「東京ゲームショウ」の来場者動向について語ります。

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 15~18日に開かれた今年の東京ゲームショウ(TGS)の来場者数が、過去最高の約27万1200人を集めた。それまでの最多だった2013年の約27万200人と比べると、ビジネスデー、特に2日目の来場者増が効いた。また2013年の1~9ホールに対し、2016年は1~11ホールだったことも大きかった。

 もっとも来場者数が、幕張メッセの収容限界に近づいていることは、主催者側のCESA(コンピュータエンターテインメント協会)も周知のことだろう。今年はドワンゴの特別協力により公式動画チャンネルのコンテンツを大幅に拡充。いわば「自宅で楽しめるTGS」を打ち出した。こうした施策もあってか、一般公開日の来場者数は2013年を下回った。

 そしてCESAがまとめたTGS2015の来場者調査報告書によると面白い事実が分かる。試遊予定タイトル数が「0本」と答えた来場者の割合が、前年の15.6%から35%と2倍以上増えている。平均試遊予定本数も3.0本から1.8本とほぼ半減。調査書によると試遊タイトル数や滞在時間が長いほど総合満足度が上昇する傾向がみられるが、試遊タイトル数が「0本」でも全体の71.2%が満足と回答しており、目立った不満は感じられない。

 ちなみに2015年はスマホゲーム向けのアイテムコード配布がピークを迎えた年で、2016年は配布が自粛されたため、今年の数字に変化が見られそうだ。しかしコードの配布はそれ以前から盛んに行われていた。むしろ「アイドルマスター」のライブなどのステージイベントが充実しており、イベントが試遊タイトル数に影響したと考えることもできる。

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最終更新:10/2(日) 10:00

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