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黒田・日銀とイエレン・FRB、実務力で軍配が上がるのは

投信1 10/1(土) 12:15配信

日銀の「新たな枠組み」は理解しにくい? 効果に疑問も

2016年9月20日・21日は、くしくも、日米の金融政策会合が同日に開かれました。日銀はこの会合で「量的・質的金融緩和」導入以降の経済・物価動向と政策効果についての「総括的な検証」を行うとともに、新たな枠組みを決定しました。

その内容は大きく2つ。まず、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)、そして、オーバーシュート型コミットメントです。発表以来、これらの言葉の意味を解説する記事がいくつも出ているので、ここでは割愛しますが、なかなか理解しづらいですね。

さらにイメージしづらいのが、これらによる「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」です。今年の1月に導入したばかりの「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」とどう違うのか判断が難しいところです。

マイナス金利をやめたのか、そもそもこれらの取り組みはさらなる金融緩和なのか、さらには、これらの枠組みで2%の物価目標を達成できるのか、メディアや記者によっても評価が分かれました(物価安定の目標については、厳しいという意見が多いようです)。

黒田東彦総裁の任期は2018年4月までです。再任も可能とされていますが、残された時間でどのようなかじ取りをするのか、注目されます。

実務家が揃うFRBの中でも、イエレン氏は先頭を行く

黒田総裁がよく比較されるのが、米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長です。

イエレン氏はFRB初の女性議長であることはもちろんですが、注目されるのはそれだけではありません。「史上最もFRB議長にふさわしい」と呼ばれるほど、実力と影響力を兼ね備えた人物なのです。

イエレン氏は現在70歳。2014年2月に第15代FRB議長に就任しました。第14代議長はベン・バーナンキ氏で、在任期間は2006年~2014年でした(2010年に再任)。

日銀の政策委員会は、大蔵省(現・財務省)出身の黒田総裁、日銀マンの曽根副総裁を除くと、審議委員の多くがエコノミストです。このため、日銀の政策委員会は実務経験がない、机上の空論と呼ぶ人もいます。

対して、FRBの理事は銀行総裁、官僚、学者、投資銀行幹部と実務家が多い印象を受けます。さらにFRBが定期的に開く連邦公開市場委員会(FOMC)の委員は全員、連邦準備銀行の総裁です。

バーナンキ氏は経済学者でしたが、イエレン氏は実務経験が豊富です。ビル・クリントン政権の大統領経済諮問委員会委員長(1997年~1999年)、サンフランシスコ連邦準備銀行総裁(2004年~2010年)、連邦準備制度理事会副議長(2010年 - 2014年)などを歴任しています。

ちなみに、イエレン氏の夫は、ノーベル経済学賞を受賞しているジョージ・アカロフ氏です。

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最終更新:10/1(土) 12:15

投信1