ここから本文です

志願者集まらない地方の私大 定員割れが44.5%に

エコノミックニュース 10/2(日) 16:13配信

 私大の定員割れ状況が改善しない。日本私立学校振興・共済事業団の調査によれば、対象となった私大577校のうち257校(44.5%)で定員割れしていることが明らかになった。定員割れの割合は去年に比べて1.3ポイント上昇しているとのこと。主な要因となっているのは、少子化で学生対象の人数が減少しているのに対して大学の数が多すぎることだが、なかには入学定員充足率を伸ばしている大学もあり、大学ごとでの志願者の偏りがあることがうかがえる。同調査結果によると、大規模校に学生が集中し、小規模校では定員割れしているところが多い傾向があるとのこと。また、三大都市圏の大学では学生数が増加傾向にあるが、逆に地方では定員割れをしているところが多いとのこと。学部の内容では、特徴がなく就職に結びつきにくい学部で志望者の減少が確認されている。

 以前から課題となっている私大の入学定員充足率の偏りを是正するため、文部科学省では補助金の調整を実施している。今年度新たに改訂された施策では、収容定員8000人以上の大規模大学については1.10倍以上、収容定員8000人未満4000人以上の中規模大学については1.20倍以上の定員充足率で補助金を不交付とし、これを16年度から18年度までの3年間で段階的に実施していく。地域振興の一環としての地方の私大への補助としては、私立大学等経営強化集中支援事業や私立大学等改革総合支援事業、地域産業の担い手となる学生への無利子奨学金の優先枠設置等の取り組みを推進している。

 大学側の取り組みの一つとして、特色を出すことが求められているが、初等教育からの教育カリキュラムの大幅な改定に即した高等教育カリキュラムの見直しが迫られている。教育のグローバル化、リベラルアーツ化が叫ばれる現代では、生き抜くための技能や英語、数学を含む多分野にまたがる教養を学ぶためのカリキュラムを押し出していく必要がある。私大の定員割れは08年度に47.1%と最悪を記録し、その後は改善と悪化を繰り返しながら4割台で推移している。18年度にはこれまで横ばいだった18歳人口が、再び急減期に入る「2018年問題」を控えており、迅速な取り組みの強化が求められる。(編集担当:久保田雄城)

Economic News

最終更新:10/2(日) 16:13

エコノミックニュース