ここから本文です

失業して始めた個人の「競馬予想屋」で年100万円の収入…税金はどうなる?

税理士ドットコム 10/2(日) 10:01配信

失業して始めた競馬予想屋で100万円もうかったが、税金はどうなるのか。税理士ドットコムの税務相談コーナーにそんな投稿が寄せられた。

投稿者は、昨年に失業した後、アルバイトの収入50万円と、競馬の予想を他人に教えて年間100万円の収入を得たという。確定申告は8月中旬の時点でまだしていないそうだ。

もし確定申告する場合、競馬予想で得た報酬にはどんな税金がかかるのだろうか。また、アルバイトの収入とあわせて、どれくらいの税金がかかるのだろうか。大内武洋税理士に聞いた。

●所得税、住民税の対象に

「競馬予想で得た報酬は所得税、住民税の対象となります。

所得税法では、その性格によって所得を10種類(利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得・雑所得)に区分しているのですが、競馬予想の収入は事業所得又は雑所得に該当します。

事業所得と雑所得のどちらに該当するかの判断は難しく、国税不服審判所で争われている事例も多いのですが、社会通念に照らして判断することとなります。

競馬場の公認予想屋さんのように、競馬予想を事業として頻繁に繰返しされているような場合は事業所得、一時的に競馬予想して収入を得たような場合は雑所得に該当します。今回は雑所得として計算します」

その場合、税金はどうなるのか。

「雑所得の所得額は競馬予想の総収入から予想にかかった経費を控除して算出します。今回の必要経費は0円と仮定しますと、所得は収入と同額の100万円となります。

雑所得=100万円(収入)-0円(必要経費) ⇒100万円

また、アルバイトの収入は給与所得に該当します。給与所得の金額はアルバイトの収入額から給与所得控除額を差引いて計算します。今回の場合、給与所得控除額が65万円となりアルバイトの収入額を上回る為、給与所得は0円となります。

給与所得=50万円(収入)-65万円(給与所得控除)=▲15万円 ⇒0円

なお、前職の退職の時期が前年度中であれば前職の給料も給与所得として計算が必要となりますが、今回は前職の給料は無かったものとして計算します」

具体的な金額はいくらになるのか。

「所得税の計算は各所得額の合計から各種所得控除の合計額を控除し、その残額に税率を乗じて計算します。

所得控除には医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、配偶者控除、扶養控除等、基礎控除等14種類あります。今回は基礎控除のみと仮定して計算しますと、以下のように所得税は3万1千円になります。

課税総所得金額=100万円(雑所得)+0円(給与所得)-38万円(基礎控除) ⇒62万円所得税=62万円×5%=3万1千円※課税所得金額195万円以下の場合の所得税率は5%。この他に復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)が課されます。

次に住民税ですが、こちらの計算は少し複雑で、均等割と所得割、調整控除額にわけて計算が必要ですが、所得税の課税総所得金額の10%程度と見ておけば問題ありません。実際の計算は所得税の確定申告をすれば自治体の方で計算して頂けますのでご安心下さい。

この他、申告期限が経過している為、無申告加算税、延滞税が課せられることになりますのでお早めにご申告をされることをお勧め致します」

【取材協力税理士】

大内 武洋(おおうち・たけひろ)

税理士1999年横浜国立大学経営学部卒業。大手メーカー勤務を経て2012年大内税理士事務所開業(神戸市中央区)。経営を支援しお客様と共に成長を続けることを理念とする経営戦略、融資に強いバナナジュースをこよなく愛する税理士(競馬はしません)。

事務所名 : 大内税理士事務所

事務所URL:http://ouchi-tax.com/

弁護士ドットコムニュース編集部

最終更新:10/2(日) 10:01

税理士ドットコム