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F1マレーシアGP決勝、ドラマに満ちたレースを僚友とのバトル制したリカルドが勝利で飾る

オートスポーツweb 10/2(日) 18:39配信

 前日の予選とは打って変わって、強い陽射しが照りつける中で迎えたマレーシアGPの決勝。気温は33度、路面温度は52度まで上がっている。使用義務のハードタイヤを含め、各タイヤはこの暑さではデグラデーションの増大が予想され、どのようにマネージメントするかが鍵になる。しかし開催時期が春から秋に動いたことで、以前のような激しいスコールの心配はない。

 フェルナンド・アロンソはパワーユニット交換で計45グリッド降格ペナルティを受けていたが、予選で本格的な走行をせず22位に終わったため結果通りの最後尾グリッドからスタートすることとなった。

 フォーメーションラップでフェリペ・マッサが「スロットルが機能しないよ!」と発進できずピットレーンスタートに。ポールポジションのルイス・ハミルトンは、依然としてクラッチに不安を抱えたままのスタートだったが好加速で首位を守った。

 その後方で好加速を見せたセバスチャン・ベッテルがターン1でマックス・フェルスタッペンのインを突くが、両者はタイヤをロックさせて止まりきれず、ベッテルが2位ニコ・ロズベルグに追突して左フロントを壊しリタイア。ロズベルグもスピンして最後方まで下がってしまった。「何処にも行き場所がなかった」と訴えるベッテルに対しフェルスタッペンは「セバスチャンはクレイジーだ、バカみたいにメルセデスAMGに突っ込んでいったんだ!」と断じた。

 ベッテルの車両撤去のためのバーチャル・セーフティーカーが解除されるとフェルスタッペンがライコネンを交わし、順位はハミルトン、ダニエル・リカルド、フェルスタッペン、ライコネン、ペレス、そしてジェンソン・バトンは6位まで浮上した。1周目のバーチャル・セーフティーカー中に4台がピットインしたため10位まで浮上したアロンソは、6周目にはロマン・グロージャンをターン4でオーバーテイクして9位に上がる。

 その直後の9周目、グロージャンが左リアのブレーキトラブルに見舞われターン15でコースオフしてストップ。ここで再びバーチャル・セーフティーカーとなり、上位勢はステイアウトしたが、フェルスタッペン、ペレス、バトン、ニコ・ヒュルケンベルグ、アロンソ、ロズベルグらがピットイン。ロズベルグは「左フロントでデブリを踏んだ。入るべきか!?もう入ってるよ!」とやや慌ててピットインしてハードタイヤに交換した。

 バーチャル・セーフティーカー解除後、レースをリードするハミルトンは14周目を過ぎても「タイヤはまだ良いよ」と報告し、エンジニアは「良い情報だ、(ピットインの)ターゲットを3周伸ばす」と伝える。ライコネンも「タイヤの扱いはとても簡単だ」と言い、予想よりもデグラデーションが小さいことが覗える。

 その言葉通り、上位3台は20周目と21周目に相次いでピットインし、ハードタイヤに交換して1ストップで最後まで走り切る作戦に出る。ハミルトンには「フェルスタッペンの後ろに戻った。ここからプッシュしろ。我々の戦略は良いぞ」と指示が飛ぶ。

 一方で暫定首位に立ったフェルスタッペンは「もう少しプッシュを始めてくれ」と伝えられペースアップ。27周目まで引っ張ってピットインしハードタイヤに交換すると、ライコネンの前3位でコースに復帰した。

 最後方から追い上げを見せるロズベルグがライコネンの後方に迫るが、ライコネンはSOC(ステイト・オブ・チャージ:蓄電装置)に問題を抱えていて充分にバッテリーがチャージしきれない状態が続き「フルパワーが出せない!」「カモン!もっとパワーが必要だ!」と叫ぶ。31周目にロズベルグがピットインしてハードタイヤに履き替えたのを見ると、ライコネンはレッドブル勢との戦いを諦めてピットインし対ロズベルグで前に留まる戦略を採る。

 しかし38周目の1コーナーでアウト側に並びかけたロズベルグがターン2でライコネンのインを突き、両者は接触。ロズベルグは前に出たものの、10秒ペナルティを科されてしまった。

 レッドブル勢は、フェルスタッペンがリカルドの後方に迫り、「最後までこのタイヤを保たせたいなら(譲るよう)どうにかしてくれ」とチームに迫る。しかしチームオーダーはなく、2台の間で激しいバトルが繰り広げられる。
 一方、首位はミルトンは後続を引き離して「素晴らしいラップタイムだ」と伝えられていたが、なんと41周目のメインストレートで突然リアから白煙と炎を吐いてストップ。「Oh! NO~~~~! NO~~~~!」という悲痛な叫びとともに、ターン1でマシンを止め降りたハミルトンは大きく肩を落とししゃがみ込んでしまった。

 ここでバーチャル・セーフティーカーが導入されたため上位を含めほぼ全車がピットインして安全策に。首位争いに変わったレッドブル2台のバトルは、同時ピットストップのため2秒以上に広がった。

 43周目にバーチャル・セーフティーカーが解除されると、首位リカルドは徐々にフェルスタッペンを引き離していき、そのままトップでチェッカードフラッグを受け、2014年ハンガリーGP以来の優勝を飾った。スペインGP、モナコGPで優勝を逃しただけに、まさに3度目の正直。「良くやったダニエル! 君はこの優勝に値するよ!」とクリスチャン・ホーナーが無線で賞賛し、リカルドも「みんなありがとう、みんなも値するよ。あぁ……ドリンクが必要だ」と勝利を締めくくった。

 2位にはフェルスタッペン、3位には「2周だけストラット3を使って良いぞ」と許されたロズベルグが猛プッシュでライコネンに13秒差をつけて10秒ペナルティを跳ね返し3位表彰台を獲得した。

 5位には1ストップで走り切ったボッタス、6位には2ストップのペレス。最後のバーチャル・セーフティーカーでピットインしソフトタイヤ中心の戦略を採ったアロンソはヒュルケンベルグを抑えて7位、逆にバーチャル・セーフティーカーの直前にピットインしてしまっていたバトンは割を食う形となり9位に終わった。10位にはジョリオン・パーマーが入り、自身初ポイント獲得を果たしている。

 「もう2位や3位じゃやらない、優勝しなきゃやらないよ」と話していた“シューイー”を果たし、ホーナーを含め表彰台に登壇した全員にも飲ませて観衆を大いに沸かせた。

[オートスポーツweb ]

最終更新:10/2(日) 18:45

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