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ヤマハ発動機の JWシリーズ は“電動車いす”のイメージを変えられるか?

レスポンス 10/3(月) 12:30配信

電動車いす安全普及協会およびヤマハ発動機の調査によれば、日本国内の車いす42万台のうち、2万台が電動車いす。まだ5%に過ぎないが、公的制度を利用すれば最新モデルでも福祉用具として最小限の負担でレンタル・購入可能であり、電動車いすのニーズは高まっている。

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ヤマハ発動機は、手動の軽さと機動力、電動のパワーと走破性をあわせ持つ新しい簡易型電動車いす『JW(Joy Wheel)シリーズ』を開発。他社に先駆けて、ほぼすべての車いすに装着可能な電動ユニットを提供してきたが、2014年からは完成車の販売も開始している。

今回、手動車いすをモーターでアシストする『JWスウィング』と、ジョイスティックで操作するフル電動型『JWアクティブ PLUS+』の2種類の最新モデルを試乗した。

まず、白と黒のモノトーンのシンプルなデザインが目を引くJWスウィング。背部のポシェットにバッテリーがすっきりと収まり、一見電動車いすには見えない。2014年度グッドデザイン金賞に輝いたデザインは、アクティブでコンパクトな手動車いすのイメージにこだわるユーザーのニーズをくみ取ったものだ。

車いすに腰かけ、自然に手が届く位置にあるスイッチで強・弱2パターンのアシストモードを選び、車輪を漕ぎ始める。ヤマハの電動アシスト自転車の技術が応用され、漕ぐ力を電気の力で補助する仕組み。自力で漕ぐアクティブ感と、モーターでアシストされる快適さは、たしかに電動自転車を思わせる。

続いて、フル電動型の「JWアクティブ PLUS+」に腰かける。右手の液晶画面ユニットに、ジョイスティックや電源スイッチがコンパクトにまとめられ、片手ひとつですべてを操作できる簡単さが魅力だ。液晶画面で5段階の速度を選び、ジョイスティックにわずかに力を加えるだけで、ゲーム感覚で体が運ばれていく楽しさが味わえる。

発進、停止、方向転換もスムーズで、ずっと乗っていたくなる快適さを実際に体験してみると、「電動のおかげで行動範囲が広がりアクティブになった」とのユーザーの喜びの声が納得できる。街に出たくなる快適な電動車いすは、カラフルなホイールキャップやオリジナルカバーでカスタマイズでき、「見られる楽しさ」をも引き出す。スマートフォンの充電が可能なUSBポートも装備され、ユーザーが「外に出る」ための細やかな配慮が行き届いている。

また、介助者用操作部の方に電源を入れると、いすと人の重量が消えたかのように上り坂でも楽に押せ、利用者のみならず、介助者の負担も大幅に軽減されることも魅力だ。

いずれのモデルも、片方の車輪を傾けてワンタッチで簡単に折りたためるので、手動車いすの手軽さも兼ね備えている。

なお、専用ソフトウェア「JW Smart Tune」により、左右の手の力の差異など各ユーザーの状態にあわせて、アシスト力やジョイスティックの操作性などの細かな設定が可能だ。

ユーザーや介護者の生活を一新する、進化した簡易型電動車いす。介護保険や補装具費の給付で手軽に利用できる事実が広く認知されれば、普及も早まるだろう。

《レスポンス Glycine》

最終更新:10/4(火) 16:06

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