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ドルトムント・香川真司をベンチ外に追いやった男 ラファエル・ゲレイロとは何者なのか

AbemaTIMES 10/3(月) 12:00配信

気づけばポジションを失っていた。9月に行われたボルシア・ドルトムントの試合で、香川真司の出場は6試合中1試合に留まった。それも途中交代で入った17日ダルムシュタット戦での、わずか26分間だ。

日本代表に合流中に負った足首の捻挫の影響で出遅れると、ベンチ止まりが続く。9月最後のチャンピオンズリーグのレアル・マドリード戦では、負傷離脱していたドイツ代表シュールレが復帰してベンチ入りすると、押し出されるようにしてベンチ外。だが、香川をベンチ外に追いやった張本人はシュールレではない。今年の夏にフランス1部FCロリアンからやって来た、ラファエル・ゲレイロだ。

プレシーズンから開幕までは目立ったところはなかったが、ダルムシュタット戦で先発出場すると、途端に頭角を現した。本職はSBだが、香川と代わる64分までインサイドハーフを務め上げ、ラモスのゴールをアシストする。そこからの2試合で2ゴール2アシスト。20日のボルフスブルク戦では、最後尾まで戻って守備にも貢献し、万能ぶりをアピールした。レアル戦でも直接FKから同点ゴールを演出。今、ドルトムントで最も勢いに乗っている男だ。

一体、ゲレイロとは何者なのか。

ゲレイロはポルトガル人の父とフランス人の母の間、パリ北東部のル・ブラン=メニルに生まれた。1993年12月22日のことだ。アンリやアネルカを輩出したフランス屈指のアカデミー、クレールフォンテーヌ国立研究所を卒業。同期にはマンチェスター・ユナイテッド所属のMFポグバやレアル・マドリード所属のDFヴァランがいる。

その後は国内で順調にキャリアを重ねていく。12年に2部SMカーンでプロデビューすると、13年には1部FCロリアンに移籍。以降3シーズンに渡って不動の左SBとして活躍した。その間に14年11月、欧州選手権予選アルメニア戦でポルトガル代表デビュー。そして本大会ではレギュラーの座を掴み、ポルトガル代表の初優勝に貢献した。フランスで生まれ育ったゲレイロは、ポルトガル語を話すことができない。しかし、幼い頃から父の母国を応援していたゲレイロは、迷うことなくポルトガル代表を選んだ。ゲレイロは「僕は心の中にポルトガルを抱いている」と語っている。

そしてゲレイロが今年の夏に選んだ新天地がドルトムントだ。だが、この移籍には多くの人々が疑問を抱いた。ドルトムントには不動の左SBかつ新主将のシュメルツァーがいるではないか。周囲の疑念をよそに監督トゥヘルは明確な答えを持っていた。

「彼を1つのポジションに留めておくのはもったいない」

トゥヘルは、インサイドハーフとしての適性も見抜いた上で、ゲレイロを獲得したのだ。つまりトゥヘルの中でゲレイロの台頭は、計画通りなのである。同じく今年の夏に復帰したドイツ代表ゲッツェだけでなく、強力なライバルが香川の前に現れた。

ポルトガルを愛する22歳の経歴はエリートそのもの。今、ドルトムントで欧州屈指のタレントが生まれようとしている。

文・大友壮一郎

最終更新:10/3(月) 12:03

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