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高炉メーカー、物件向けH形鋼・厚板値上げ本格化。1万円提示も

鉄鋼新聞 10/3(月) 6:00配信

 高炉メーカーは物件向け建材製品の本格的な値上げ交渉を開始した。H形鋼や鉄骨用厚板、コラムなど建築向けが中心で、一部メーカーはトン1万円の値上げを提示したもよう。原料価格の上昇を転嫁するもので「事情は同様でベクトルは変わらない」と高炉メーカーの足並みはそろっている。高炉各社は物件価格の引き上げにより再生産可能な販売価格を早期に実現する方針で、土木向け建材製品についても値上げを進めていく構え。

 建築用建材製品の需要は首都圏の再開発案件などを中心に底堅く推移。今年度の鉄骨需要は510万トンと予測されており、東京五輪関連プロジェクトの始動など下期以降の荷動きの回復が見込まれている。また、従来は大規模物件中心だったものの足元では2千平方メートル未満の小規模鉄骨造の着工も増加傾向にあり、H、Mグレードの鉄骨ファブリケーターの受注も増加しつつあるという。
 一方、高炉メーカーの7~9月期の原料価格は上昇しており、足元では原料炭のスポット価格も急騰している。「自助努力で吸収可能な範囲を超えている」(高炉)として販価への転嫁の機会を探っていたが、建材需要は底打ちし「10月以降確実に出てきそう」(同)との観測が強まっている。
 10~12月積み原料炭価格の大幅な上昇が見込まれることなどもあり、コストと販価のバランスが崩れつつある中で物件向け販価の引き上げを可及的速やかに実現し、安定供給につなげていく。

最終更新:10/3(月) 6:00

鉄鋼新聞