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松坂は限界? 「奇跡の復活」に何が必要か

東スポWeb 10/4(火) 6:00配信

 やはり、もう限界なのか。2日の楽天戦(コボスタ宮城)で日本球界3648日ぶりの一軍マウンドに立った、ソフトバンクの松坂大輔投手(36)が大炎上した。ストライクが入らず、1回を3安打4四死球5失点という目を覆いたくなる惨状には、ひとつの時代の終わりを感じさせる寂しさがあった。来季まで契約は残しているものの、このまま平成の怪物は終わってしまうのか。本紙評論家の遠藤一彦氏、前田幸長氏が分析した。

 日本球界3648日ぶりのマウンドは壮絶な大乱調となってしまった。

 先頭の嶋を四球で歩かせると、島内、松井稼に連続死球。無死満塁からもペゲーロに押し出しの四球を与えた。この間のストライクは3ボールから投じた2球のみ。1スイングもされずに失点すると、さらには3連打も浴びるなどして、1回を投げて3安打4四死球5失点だった。

 満を持しての登板での大炎上。さすがの松坂もショックは大きかった。「自分の中で受け止めて消化していくのに時間はいるでしょうけど、また筑後(ファーム)で来年に向けてつくり上げたい。それしかないと思います」と話した。

 これで今季のポストシーズンゲームの登板は完全に消滅。この結果だけ見れば、来季も戦力にはなれそうにない。

 気になるのが、あれだけ大舞台の経験豊富なはずの松坂が、プレッシャーで本来の力を発揮できなかったことだ。本紙評論家の前田氏は「あんなにテンパった松坂を初めて見ました。とても平常心で投げられるような心理状態ではなかったのでしょう。高校時代から数々の大舞台を経験して、日の丸を背負ってマウンドに上がったこともある。ただ、この日の登板は生涯で最も『打たれちゃいけない』との思いが強く込み上げていたように感じました」。

 また、その原因について、現役時代にアキレス腱断裂などを経験している遠藤氏はこう分析した。「体(松坂の場合、肩)にメスが入ったわけですからね。自分で不安がなくなったと思ったとしても、90%にいくかいかないかなんです。私にしても先生から『大丈夫』と言われてもブレーキがかかってしまった。ましてや肩は投手の命ですからね。いい時のイメージが抜け切らないし、今日も何とかしたいと思う中で、いきなり四球となって、思い通りのボールがいかない結果となってしまったのではないでしょうか」

 では、復活は無理なのか。前田、遠藤両氏の答えは、くしくも似通ったものだった。

 それは通用する「最低限の松坂大輔」を確立すること。前田氏は「もう、どんなに頑張っても、かつての松坂には戻れない。100点満点の投球を追求するにも無理がある。そんな中で戦力となるには、持っているすべての球種で70~80点のレベルを目指すしかないと思う。松坂ほどの経験値があれば、それでも何とかなるはずです」。

 遠藤氏は「今は気持ちとボールがかみ合っていないのだと思います。どこかでイメージを変えていかないと苦しいでしょう。オフから来年2月までをどう過ごすのかになる。投手から捕手の18・44メートルで投げ込んで、いかに感覚を身につけられるか。肩の不安もあるかもしれないが、ブルペンで100球、150球、200球を放ることができれば、復活はできると思う。このボールでいいんだと自分で割り切れるようにならないといけないでしょう」。

 現況では限りなく厳しいのは間違いない。ただ、それでも…。来季「奇跡の復活」はあるのだろうか。

最終更新:10/4(火) 10:59

東スポWeb