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「西鉄1000形」復活へ着々 熊本市で運転再開へ

qBiz 西日本新聞経済電子版 10/4(火) 12:00配信

 1975年まで福岡市内を走り、熊本市で“第2の人生”を送って7年前に引退した2両連接の路面電車、通称「西鉄1000形」の整備が西日本鉄道筑紫車両基地(福岡県筑紫野市)で進められている。熊本市交通局が本年度中の営業運転再開を目指し、古巣にメンテナンスを依頼した。2両連接の路面電車で、福岡市で活躍していた当時の面影を残すのは同車両だけ。往年のファンにとっては懐かしく、熊本地震被災地の復興にも一役買いそうだ。

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「被災地の復興へ一役」

 西鉄などによると車両は57年、同社が運行していた福岡市内の路線で営業運転を開始。上部がクリーム色、下部が栗色の車体で市民に親しまれたが、路線の廃止決定に伴い、76~78年に他の「西鉄1000形」3編成とともに熊本市交通局に買い取られた。ここでも通勤通学の足として活躍したが、車両の老朽化が原因で2009年3月に運行を停止。同市交通局の車両基地で余生を送っていた。

 「もう一度、走る姿を見たい」というファンの声を受けて復活が決まったのは今年初め。その後、熊本地震が発生したが、同局は予定通り16年度中の運転再開を目指し、車両は8月、筑紫車両基地に到着した。

 車両は車体鋼体と台車を分離した後に塗装を落とし、電気配線などを点検。外板を修理したり、内装の椅子を張り替えたりするが、車体鋼体や台車はデビュー当時のものをそのまま使うという。修理を担う西鉄テクノサービスの担当者は「60年前に走り始めた車両とは思えないくらい傷が少ない」と話す。

 熊本市交通局によると、市内の観光客は旅行割引制度「ふっこう割」の影響で増えており、2両連接の「西鉄1000形」復活は輸送力強化にもつながりそうだ。同局は「懐かしい電車を目当てに遠方から来る人もいるだろう。熊本城と車両が一緒に写る撮影スポットなどもPRし、被災地復興に役立てたい」(電車課)と心待ちにしている。

西日本新聞社

最終更新:10/4(火) 12:59

qBiz 西日本新聞経済電子版