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地蔵が身代わり?車激突し首もげる 運転手は軽傷、世話人は再建意欲

福井新聞ONLINE 10/4(火) 8:15配信

 福井市大願寺のコンビニ敷地内にある通称「どんどの地蔵」と呼ばれる地蔵菩薩像のお堂に、乗用車が衝突し大破した。運転していた男性は軽傷で済み、菩薩像の世話をしてきた福島直樹さん(63)=同市=は「お地蔵さんが身代わりになってくれたのかも」とホッとした様子。再建も自動車保険でまかなえそうとあって胸をなで下ろした様子だった。

 この地蔵菩薩像は笏谷石製の立像で、高さ約1メートル。高さ2メートル余りのお堂の中に安置されていた。

 もともと、福島さん一家が大正時代、同市幾久町に開店した茶屋の敷地内にあった。約40年前、道路整備に伴いこのコンビニのある敷地に移転。地蔵堂も移し、そば店を営んだ。

 2010年1月、そば店を閉店させた。跡地にコンビニが出店したところ、地蔵菩薩とお堂がそのまま残されることになり、その後も福島さんが世話人を務めてきた。

 事故は2日夕方に起きた。乗用車が別の車を避けようとしたところ、ハンドル操作を誤りお堂に激突したという。福島さんは知人から連絡を受けて現場へ。大破したお堂と、首がもげた菩薩像を見て「信じられない思いだった」。

 幸いにも運転手の男性に大きなけがはなく、飛び散ったお堂の破片でけがをした人もいなかった。福島さんは「お地蔵様が守ってくれたのかも」と一安心の様子だった。

 福島さんは「住民からも元に戻したいという声がある。しっかり再建して、引き続き世話をしていきたい」と話している。

 福井県坂井市の「長屋まつや地蔵尊保存会」が発行した史料「まつや地蔵尊『すくいの心』」によると、この地蔵堂は昔、旧丸岡町(現坂井市)の「まつや」という商人が、大蛇の化身と恋をして亡くなった娘を弔おうと旧北陸街道沿いに建てたものの一つという。

最終更新:10/4(火) 9:25

福井新聞ONLINE