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PPCの世界銅地金需給予測、「20年は16万トンの供給不足」

鉄鋼新聞 10/4(火) 6:00配信

 銅製錬の国内最大手、パンパシフィック・カッパー(PPC)は3日、20年までの世界の銅地金需給および銅価格予測を公表した。銅地金の需給バランスは16年に11万トンの余剰バランスを見込むが、17年以降は供給不足に転じ、徐々に不足幅が拡大すると予測。20年は16万1千トンの供給不足と予測した。需要が引き続き拡大する見通しにある一方、銅価低迷で鉱山投資が抑制されていることから将来的には鉱石需給のタイト化を見込む。一方、銅価格(年間平均)は需給環境の改善を背景に市場心理も回復に向かうと見込み、16年の4800ドル/トンを底値に17年以降は上昇傾向となり、20年は7千ドル/トンと予測した。

 16~18年の銅地金需給は、16年は生産が2235万9千トン、消費が2224万9トンで11万トンの供給過剰、17年は生産が2267万9千トン、消費が2273万トンで5万2千トンの供給不足、18年は生産が2304万6千トン、消費が2313万1千トンで8万5千トンの供給不足と予測。一方、銅鉱石の需給バランスは16年が21万4千トンの供給過剰、17年が32万3千トンの供給過剰、18年が7万トンの供給過剰と予測した。
 銅地金は、世界最大の需要国である中国の伸びが鈍化するものの、新興国を中心に需要が拡大すると見込む。中国も電線網投資や自動車、住宅関連の需要は堅調に推移すると見込み、20年までは年率2~3%程度の成長を見込む。
 供給では、鉱山での銅精鉱生産能力が将来的に不足に向かう見通しだが、中国で銅製錬能力の増強が継続すると予測されている。鉱山開発については銅価低迷を背景に新規プロジェクトの凍結が目立つが、既存鉱山では閉山・休山・減産よりも合理化によるコスト削減を優先する動きが強いため、生産調整が遅れ、銅価回復の遅れにつながっているとみている。ただ、銅価回復が遅れれば18年に向けて鉱石需給がタイト化し、18年前後には供給不足を背景とした市場心理の改善につながり、銅価格を押し上げる可能性もあるとした。
 PPCの西山佳宏社長は「新規鉱山開発が凍結状態にある一方、中国では原料確保の見込みを立てずに製錬能力を増強する動きが続いており、そう遠くない時期に鉱石需給がタイト化し、買鉱条件が悪化するという懸念もある。この問題についてはあらゆる機会を通じて提起していきたい」とコメントした。

最終更新:10/4(火) 6:00

鉄鋼新聞